淫蝶
二次元世界の調教師:作

■ 18

「熱! ……」

――まりあ! もういい、それを飲んじゃダメよっっ!!

 母親として最後に残った良心の呵責に心中悲鳴を上げたのもむなしく、まりあはフーフー息を吹いて冷ましながらおクスリ入りの紅茶を飲んでしまいました。まりあの陶器のような真っ白な顔に赤みが差し、目がトロンと潤むとソファーに脱力してしまった体が沈みます。

 私はもう耐えられなくなって、校長先生にきつく抱き着くと唇を合わせて頂きました。しばらく陶然と時の経つのも忘れて甘美な口吻に身を任せた私は、唇を外した校長先生に言われて涙が出てしまいました。

「娘さんをセックスフレンドに引き入れる覚悟が出来たようですな。全く呆れた欲求不満の母親ですよ……」
「違います……」
「ははは、もう良い。言えば言うほど辛いだけですよ、吉野先生。しゃべらなくて良いよう口を塞いで上げましょう……」

 それは校長先生らしいお優しさだったと思います。私は口に丸い穴開きボールを詰め込まれて言葉を奪われました。同じ意味合いで、昏睡しているまりあの鼻を摘んだ教頭先生もボールを詰め込まれたようです。

 それから私は校長先生、まりあは教頭先生の手で全裸に剥かれていきました。そして今だ意識を取り戻さないまりあは、ソファーの上に座って頭の方まで脚を上げて広げる凄まじく淫らな格好で頑丈に拘束されていったのです。そして教頭先生が激しく体を揺さぶると、まりあは言葉にならない呻きをくぐもらせて目を覚ましてしまったようです。

「教頭先生、まりあさん、こちらを見なさい」
「こ、これは……思った以上の出来映えですな、正に芸術作品と呼ぶにふさわしい……」

 校長先生の手で施された肉体装飾を誇示するべく少し脚を開いて直立した私を見た教頭先生は、感嘆の声を上げ、まりあは驚愕で表情を引きつらせながら、母親のおぞましく装飾された体の眺めに目が釘付けになったようでした。私の真っ白な裸身には3匹の青蝶以外に、レーザーで永久脱毛された股間にクッキリと浮かび上がる刺青が入れられておりました。それは蝶が止まることをイメージした大輪の毒々しい色の花柄でした。

「これは蝶を捕食する禍々しい食虫花ですぞ」
「なるほど、吉野先生のようなお美しい女性に食い殺されるなら、我々男性の本望ですからね」
「さすが教頭、よくおわかりのようだ。まりあさん、あなたのお母さんは、本当はこんな恐ろしい女性なのですよ。娘のあなたを生け贄として我々に差し出すと言う……」

――やめてえっっ!!

 本当はその通りなのに、私は辛くてシクシクと泣いていました。もうまりあの方を見て気遣ってやる余裕もありません。そして校長先生は、それこそ単刀直入に、まりあを言い含めに掛かっていました。さほどの優等生でもないまりあが授業料全額免除の特待生になれたのも、母親の私が青蝶に就職出来たのも、全ては校長先生のおかげ。

「あなたはバージンですね、まりあさん」

 親子とも口を塞がれ答えようがありませんが、教頭先生がおっしゃいます。

「そのようですね。まず間違いないでしょう」

 たまらなくなった私が泣くのをやめて見ると、まりあは秘め所をのぞき込まれ、花びらを指でまさぐられていました。

「男にとって、あなたのようにとてもキレイな女の子の処女は大変な価値があるものです。あなたの特待生も、お母さんの仕事も全部永久に保証してあげましょう。この私に、あなたのバージンを破らせては頂けませんか?」

 まりあは死んだように凍り付いていましたが、体がどうしようもなく微妙に慄えてしまっています。私は口に含まされたボールのもう1つの意味に気付きました。これのおかげで舌を噛みきると言う古典的な自害方法が防止されているのです。そして校長先生のお話は、さらに恐ろしい方向へと向かうのでした。

「そんなお願いをしても、まさかオッケーする女の子などいません。残念ながらあなたに選択の余地はない。お母さんに売られた時点で、あなたの運命は決まっておったのです」

――そんなっっ!! 私はまりあを売ってなどおりません!

「んんっっ!! ん〜っっ!!」

 私が抗議の目線を校長先生に向けると、痕が残るほど激しくお尻をパン、パン、と叩かれました。

「どMのヘンタイ教師が何を言うかっっ!!」
「ふん〜っっっ!!!」

 初めての乱暴な言葉と暴力的行為でしたが、さらにもう一発股間の淫蝶を叩かれた瞬間、私は激しく達してしまいました。教頭先生も驚いたご様子でおっしゃいます。

「校長先生、暴力はいけませんよ」
「これは失礼。しかしマゾの吉野先生は、こってり気をおやりになったご様子ですぞ……まりあさん、あなたのお母さんは男性にいたぶられることを歓ぶ、マゾと言う体質をお持ちだ」

 まりあは、目を閉じておくのにも耐えられなくなったのか、怯えた目を時々開けてチラチラこちらを見ているようでした。

「お母さんに瓜二つのあなたにも、マゾの血が色濃く流れているに違いない。縛られて、大事な所をおっぴろげられて、何だかゾクゾクしてはいませんか?」

 清純で穢れを知らないバージンのまりあに、一体何てことをおっしゃるのでしょう! しかし真っ白な人形のようだったまりあの体は、いつの間にか桜色に染まって妙に悩ましく揺さぶられ、何らかの感情で懊悩している様子でした。

「教頭先生、交替しましょう。私にまりあさんのバージンを破らせて下さい」
「んん〜っっ!! ん〜っっ!!」

 私は、待ってください! と言うつもりで言葉にならない呻きをくぐもらせました。まだ男性を知らないまりあに、校長先生の逞し過ぎるモノを挿入するなんて、あまりにも残酷だと思いました。ところがそんな母親らしい私の気持ちも、校長先生は先刻ご承知だったようです。

「教頭先生、吉野先生のアナルを犯してから、こちらに連れて来て下さい」

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