トライアングル
二次元世界の調教師:作

■ 10

「しっかりオナったか?」
「ううん、無理よ……だって……」

 昨日私は背徳のアナルファックにトチ狂い、5回くらい立て続けに気をやってしまったのです。彼の話ではアナルによる絶頂は連続して訪れるのが特徴だそうですが、初めての私には過酷すぎる経験でした。そしていつもは控えるように戒められているオナニーを、ある目的で積極的にしてしまうように言われたのですが、クタクタにくたびれて帰宅した私に、もうそんな余力は残されていませんでした。

「しょーがねえな。じゃ学校で出来るだけオナって、シミを付けろ。薬も使わせてやるよ」

 彼は私に恭子さんのTバックショーツをはかせるだけにとどまらず、トイレで後始末もせずオナニーして私が出してしまう体液を出来るだけ染み込ませるようにと、常軌を逸した命令をくれたのです。例の媚薬のチューブを手渡されてトイレで塗って来るように言われた私は、どうしても聞かずにはいられませんでした。昨日はほとんど心神喪失状態だったため、その奇妙で破廉恥な行為の意味を聞かないまま、命令だけを言い聞かされていたのです。

「あ、あの、正彦くん。どうして、こんなこと……」
「お前も姉さんも、かわいい俺の女だ。これから仲良くしてもらわないと困るからな」
「お姉さんと仲良くするって……」
「嫌ならもう俺に構うな」

 それはいつもの彼らしい冷たく突き放した言い方でしたが、実の姉である恭子さんと仲良く彼の「女」になる、と言うのはあまりにも不道徳で許されない提案であるように思いました。そして、その意思表示として、身に付けた恭子さんの下着に私の体液を染み付けるだなんて……

「正直言って姉さんの相手だけでもウゼエんだよ。もうお前に構わなくていいと思ったら、せいせいするぜ。俺、来年は受験生だしな……」

 ところが彼にキッパリとそんな酷薄なことを言われると、私の頭に姉弟とは思えない妖艶さで部屋に現れた恭子さんの姿が浮かびました。

――正彦くんが恭子さんの相手を……そんなの許せない!

 相手は正彦くんと血を分けた実の姉なのです。そんな女に負けて彼を失ってしまうことには耐えられませんでした。

「待って。分かったわ、言う通りにする。だから……」

 最後に残った私のプライドが、捨てないで、と言う情けない言葉を飲み込みました。

――恭子さん。あなたの下着を私の体でメチャクチャに穢してあげるわ

 こうして私は正彦くんの思惑通り、休み時間と授業中を問わず一心不乱にオナニーに耽り、アソコが出すおしっことえっちな汁で恭子さんのTバックショーツを、ベトベトに汚してやりました。昨日大量に排泄してしまったため、大きい方を付けてやれないのが残念でした。

 彼にもらった高級媚薬も不要だったと思います。憎い恭子さんの私とは対照的な小造りで日本的な美貌を思い浮かべながら、授業中密かに指を使う行為は恐ろしく刺激的でした。そのため私はとめどなく淫らに体を燃やし、まるで夢の中をフワフワと漂っているような心地良さに包まれながら、彼女の下着におびただしい染みを作ることに成功したのです。

 こうしてミニスカの下で嫌らしくワレメに喰い込んだ恭子さんのTバックショーツをまるでお洩らししたかのようにグッショリと濡らした私は、その冷たさをうとましく感じながら、放課後正彦くんと一緒に彼の家に向かいました。

「姉さん、麻美を連れて帰ったぜ。コイツと仲良く俺の女になる決心はついたかい?」

 彼の部屋に入るなり、ムッとする濃厚な嫌らしい女の芳香が充満しているように感じて、私は胸が悪くなりました。そしてその原因である、ベッドの上で拘束された全裸女性の施されていた処置の残虐さは衝撃的で、私は魂を奪われてかのように見入ってしまいます。

「三角豆吊しと言うんだ。なかなか楽しそうなお仕置きだろ?」

 四肢を人の字にガッチリと拘束された恭子さんは、さらに両乳首とクリトリスと言う3点の女の急所である「豆」にテグスのような糸を繋がれて、まるで三角錐を形作るかのように上方に吊られていました。ベッドの上に金属製のポールが突き出ていて、3つの「豆」を吊ったテグスはひとまとめになってそこに付けられていた滑車に繋がっています。

「姉貴のやつ、お前のことをさんざん罵って、別れろなんて俺に指図しやがった。それで今朝からこうやってお仕置きしてやってるのさ」
「ひどい……」

 憎い恭子さんでしたがあまりに残酷な「お仕置き」に、私は同性として恐怖を覚えそう口にしました。

――こんなことされたら……

 乳首はともかく、着衣の上から触れられても飛び上がってしまう程鋭敏なクリトリスを糸で吊り上げられるなんて、想像しただけで血も凍りそうな恐ろしさです。恐らく凄まじい激痛でのたうち回ることになるのでしょう。

「ははは、すっかり大人しくなったじゃない、姉さん。まだ起きてるんだろ? 俺を色仕掛けでたぶらかした、薄汚い小娘がここにいるよ……」

 恭子さんは全身を大量の発汗でヌラヌラと輝かせ、恐ろしい苦痛で美貌をひどく歪ませ凍り付いているようでしたが、時々痙攣するように体が慄えるので昏睡してはいないのです。そして私の存在を告げられた恭子さんはゆっくりと目を開けたのですが、光を失い混濁していた瞳に焦点が結ばれて私の姿を認めた途端に、まるで傷付いた獣のような恐ろしい呻き声が洩れました。

――恭子さんも、私が憎いんだ……

 私が映っているのであろう美瞳が、目を背けたくなるような憎悪の炎でギラついているのがわかり、私はそう確信しました。

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