寝取られ男の復讐
二次元世界の調教師:作

■ 19

「信一さん、私を抱いて下さい。そして、汚らわしいお義兄さんとのことを忘れさせて……」
「けっ! 何でえ、結局好き同士なんじゃねえか……理事長をとっちめる方法は後で考えるとして、とりあえずベッドインと行こうぜ」
「あ、あの、もう解いて……」

 俺に「抱いてくれ」と言った愛華先生は、縄掛けを解いてくれと頼む。俺はそうしてあげても良いと思ったのだが、貫太は許さなかった。そして結果的にはそれが正解だったのである。この歳でついこの間まで童貞だった俺は本当に情けない男で、この後貫太の助力がなければ愛華先生との初体験は悲惨なものになっていたに違いない。

「お嬢さん、いや先生、そいつは出来ねえ相談だ。何しろ、信一はアンタ一筋にと思い詰めてまだ童貞なんだ。コイツの初えっちがうまくいくよう、協力してやってくれ」
「あっ! な、何を……」

 貫太が愛華先生に「協力」態勢を取らせていくと、俺の目はテンになった。

「へへへ、童貞は穴の位置すら良くわかんねえからさ、先生のおま○こをパックリ開いてやってくれ……」
「ああ、こ、こんな……は、羞ずかしい!」

 何と貫太は愛華先生の右手と右膝、左手と左膝を括り付けると、まるで赤ん坊がオムツを取り替えられるような格好でモロに股間を晒け出す格好に縄を掛けていったのだ。AVで見る「まんぐり返し」に近いだろうか? まるで愛華先生が自分から手で脚を開きアソコを露出させて誘っているようで、見ていると頭がクラクラするくらい卑猥だ。

「へへへ、アンタ、ホントに30過ぎてんのかい? マ○コも木の芽もキレイなピンクじゃねえか。ほら、ケツの穴までおちょぼ口みてえでかわいらしいと来ている。畜生、信一が羨ましいぜ……」
「イヤッ! イヤッ! こんな格好……信一さん、お願い、見ないで……」

 見ないでと言われても俺の目はもちろん釘付けだ。当然だろう。そして一旦萎え掛けた股間も荒々しく復活して痛いくらいになっていた。

「よし、信一。キスしてから抱いてやりな。いいか、絶対に、いきなりチンポを入れたりするんじゃねえぞ」
「せ、先生! 愛華さん……
「ああ、信一さん……」

 俺はもう貫太の手前気恥ずかしくて「木村先生」とかしこまった言い方をしていたのをやめて下の名前で彼女を呼び、夢中で唇を合わせていった。何とこれが彼女との、いや俺の人生を通じてもファーストキスだ! 貫太と再会しなければ、一生女を知らない悲惨な人生だったかも知れなかった。俺はもう自分の唇と彼女の柔らかい唇が触れ合った瞬間に感激と興奮のあまりわけがわからなくなり、激情のままに唇を吸い続けながら両手を彼女の素晴らしい豊乳に被せて揉みほぐすようにした。

「んんーっ!」

 愛華先生も俺の乳揉みに感じてくれているのか、唇を外そうとする勢いで熱い呻き声を洩らした。どのくらいそうやっておっぱいを揉んでいただろうか? もう十分だろうと思った俺は股間でドクドクと爆ぜんばかりの勢いで脈動するイチモツを手に持つと唇を離して、いよいよ彼女に突撃しようとした。ところが。

「嫌っ! やめてえっ!」
「こら信一! おめえ何やってるんだ!」

 確かに俺のペニスを目にした愛華先生は大声で拒絶の意を表し、俺は貫太に羽交い絞めにされて彼女の体から引き離されてしまった。

「何するんだ!」
「ちょっと待て! 冷静になれよ、信一……」

――こんなときに、冷静になれるかよ……

 だが柔道で鍛えた俺にも負けないほど貫太の力は強く、しばらく揉み合っていると、次第に頭がさめてきた。

「オメエのチンポはデカ過ぎるから、しっかり女を感じさせて、アソコを開いてやらなきゃいけねえ、とあれほど言っただろうが!」
「い、いや、だからそのつもりで……」

 長々と乳房を揉んでやったつもりだったのだが。

「乳搾りじゃねえんだ。バカみたいに力一杯乳を揉んでも女は感じやしねえぞ。なあ、先生、痛かっただろう? 正直に言ってやれ」
「……はい。すごく痛かったです……」

――何てこった。愛華先生が呻いてたのは、苦痛を訴えていたのか!

 俺は正真正銘の大馬鹿者だった。

「これだから童貞に任せちゃおけねえな」
「あ、ああ、すまない」

 貫太に謝るのもどうかと思ったが、俺は素直な気持ちを口にした。まだ浅い性経験なりに必要な前戯のつもりで、熱を込め、十分な時間を掛けて乳房を揉んだつもりだったのに、愛華先生に「痛かった」の一言で片付けられてしまった。もう砂上の楼閣に等しかった男のプライドなど雲散霧消していた。

「しょうがねえな。俺が少し手伝ってやるよ。いいな? 信一」
「ああ、悪いな」

 だからこの道のプロである貫太の申し出に、俺は一も二もなくすがることにした。が、問題は愛華先生の気持ちだ。今日会ったばかりの得体の知れぬ百貫デブの中年男に易々と気を許すとは思えなかったし、勝手ながらそうであって欲しいと言う彼女への憧憬の念もあった。

「先生、ちょっくら体を弄らせてもらってもいいかい?」
「そ、そんな! イヤです!」

 やっぱりと言うべきか、ホッとしたと言うべきか、愛華先生は貫太の参戦に「ノー」と答えてくれた。だがもちろんここで貫太にアッサリ引き下がられても困る。俺は非常に複雑な心境であった。

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