セレブ欲情調教
影山有在義:作

■ 夫2

キッチンから直接庭に出入りできる入り口に向かう途中に源蔵の作業小屋がある。
目を伏せ、足早に過ぎようとした。
半開きに開いた薄暗い小屋の引き戸の中から、源蔵が顔を覗かせていた。

「奥さまチトこちらへ」
薄暗い小屋の中の源蔵の表情を見る事はできない。
のり佳は、恐る恐る小屋の中に入ってゆく。
源蔵の姿は、いつのまにか見えなくなっていた。
「源蔵、何処にいるの」
小声でつぶやく様に言った。

引き戸がスウッと閉まった。
あわてて振りかえったのり佳には、何も見えなっかた。
庭から明るい日差しが射し込み、木枠に囲まれた小さな窓から、庭でくつろいでいる夫の姿が見えた。

「奥さま、この時を待っていましたぞ」
ビクッとして声のする引き戸の方を再び振りかえると、ようやく目がなれ、何時の間にか回りこんだ源蔵の姿が浮かび上がった。

「そろそろ奥さまの体が恋しくなりましてな。いや、もしかすると奥さまの方が体が疼きだしたのではないかな」
「いやですよ、源蔵」
こわばった声でのり佳は、体を固くした。
「奥さま、こちらにはビデオという切り札があることをお忘れになりましたか」
「返してください。お金で買い取らせていただきます」
「嫌でございますな。奥さまの体は何物にも代え難いでございますからの」
「お願いですからゆるして頂戴、源蔵」
のり佳は、顔を引きつらせて言った。
「だめでございます。さっ、その小窓の作業台に手をつくのです」
 夫の姿が見える窓の前に作業台が置かれていた。
源蔵に押され、のり佳は作業台に手をつかされた。
両足を大きく開かされた。
後ろから源蔵は、のり佳の臀部全体をスカートの上から撫でまわし始めた。

「ああぁ、堪りませんなぁ、この姿が」
源蔵の節くれだった手が、のり佳の尻を撫で、時時強く掴んだ。
のり佳は、顔を作業台に伏せ嗚咽をもらした。

スカートがめくられ、ストッキングを穿いていない足からショーツが丸出しになった。
ヒールのあるサンダルから締まった足首が伸び、太ももから張りのある大きなヒップが艶かしい。
荒い息をはきながら、源蔵は、ショーツを撫でながら膝裏から太ももを舐め始めた。
源蔵の舌がももからショーツの淵をなぞる。
前から回した右手の中指がショーツごしに軽く円を描く様にクリトリスを、左手の中指がバギナからアヌスをなぞる。

「どうじゃ、久しぶりに源蔵にいじられる感じは。体が疼き始めたであろう。奥さまは、一度淫欲地獄に引きずり込まれた体じゃ。旦那様が帰ってこられて平静を装っても、チョイト刺激を加えればすぐに燃え始めてしまうのじゃ」
「いや、いやですぅ!」

そう言っているのり佳の声は早くもうわずっている。
ショーツがすこしづつ滲みを広げていった。

源蔵は、すばやくショーツを剥ぎ取った。
尻を両手で押し広げ舌でアヌスを突いてやる。そしてプックリと膨らんだバギナに右手の親指をズブズブと根元まで突き刺した。
親指を抜き差ししながら時々人差し指で中には入っている親指でクリを鋏みこんでやった。

「あふっ、ああぅっ。もう」
源蔵の舌と指戯に、久しぶりに頭をもたげた重い肉欲に支配されるのり佳。
すかさず、コードレスバイブを取り出し、のり佳の蜜壷に埋め込んでやる。
白い両太ももに着脱防止の黒いバンドが食込む。
思わず悲鳴をあげるが、すぐに牝のあえぎにかわる。
源蔵の手のなかのコントローラーが操作される度に、あえぎ悶えるのり佳。
源蔵は体の向きを変え、バイブの埋め込まれたバギナからクリを舌先で突ついた。
舌先とのり佳のバギナがねっとりとした糸で繋がった。


「おおい、もう一杯冷たいのを持ってきてくれ。」
突然、庭で本を読んでいた正樹が叫んだ。
その声にのり佳は、ビクリとした。

「ここの小窓は向こうからは、見えることはない。引き戸から返事をするのじゃ」
源蔵に促されのり佳は、息を整えてから
「はーあい、ただ今」
と答えた。

「早くはずして!」
のり佳は、乱れた髪を整えて言った。
「ひっひっひっ、面白いことになってきたぞ。だめじゃ。そのまま行くのじゃ!」
そう言って源蔵は、のり佳を引き戸から外へ押し出した。

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