支配の小屋
しろくま:作

■ 8

 美紀は混乱していた。正気を取り戻すと、美紀は慌ててバイブを抜いた。しかし、ゆっくり抜けばいいものを、慌てていたせいか、美紀は急いでバイブを引き抜いた。
由香「ひぎっ!!! くっ、ううぅ・・・」
 バイブには血液が付着している。由香の処女膜はバイブによって破られたのだ。
美紀「由香!! 大丈夫!? ね、ねぇ・・・返事してよ」
 由香の身体はブルブルと痙攣を起こしていた。そのあまりの激痛に《痛い》などと叫ぶ暇すらなかったのだ。これはもはや拷問に近いものであった。
由香「あ・・ああぁぁ・・・」
 痛みと、処女を失ったショックで由香の思考はほとんど停止していた。
和輝「おい美紀! 何抜いてんだよ! イクまで動かし続けるんだろ?」
 和輝の心無い要求に、美紀は泣きながら許し請う。
美紀「お、お願い! もう由香を許してあげて・・・この子に恨みはないんでしょ? ね? もういいでしょ?」
 あの、プライドの高い美紀が、泣きながらお願いしている・・・本来ならば見ることの出来ない光景である。
 和輝はニヤっとした顔で言った。
和輝「なら、お前が代われよ・・・」
 それを言われた時の美紀の心は後悔に満ちていた。あの時なぜ由香を身代わりにしようなどと考えたのか。悔やんでも悔やみきれない、初めから自分だけが犠牲になっていれば・・・
和輝「どうする? お前が俺とヤるか?」
 和輝はビデオを元の位置に戻し、美紀に話しかけた。美紀は初めためらったが、大人しく首を縦に振った。
和輝「よし! 決まりだ! 早くお前も脱げ!」
 和輝は服を脱ぎ、この時すでに気を失っていた由香をそっと退かし、ベッドに寝転んだ。
 美紀も服を脱ぎ、ベッドに入った。

和輝「俺は動かないから勝手に始めてくれ。」
和輝「いや、待てよ・・・痛いかもしないぞ? 濡らしておいた方がいいよな!」
和輝「よし! まず、俺の目の前でオナニーしてみろ! いつもやってるみたいにだぞ?」
美紀「な・・・そんなこと・・・」
 なにも目の前でオナニーをする必要もない。しかし、美紀に、さらなる屈辱を与えるためにあえて、そうさせたようだ。
 言うなら《見せ物》。それは恐ろしく屈辱的なことであった。しかし、美紀は逆らえないと悟り、プライドを捨て、自慰行為を始める。
 まず胸、特に硬く尖った乳首を撫でながら、あそこにも手をかける。
美紀「ぅん・・・」
 少し声を出したが、なかなかAVのように色っぽい声が出せるものでもない。しかし、和輝にとっては  生々しく映ったようだ。
 美紀は、他人に自分の行為が見られているのを意識している。しかし同時に、それが原因で、いつもより少し興奮しているように見えた。
 美紀の動きは、少しずつ激しくなっていった。人間ふっ切れてしまえばこんなものだ。
美紀「んん・・・ぅん・・・ぅぅん・・・」
 足を少し広げ、クリトリスをつまんだり、こすったり。膣に少し指もいれだし、息づかいも荒くなってきた。手の動きも激しくなり、少し身体を反らし始めている。
美紀「はぁ・・んん・・んん・・うん、んん!!!」
 身体を大きく反らし、今にもイきそうな美紀だったが、何故か和輝は彼女の手を止めた。
美紀「・・・え? な、なぜ・・・」
 中途半端な状態で止められ少し不満そうである。止められた意味も分からず、不思議そうな顔をしている。
和輝「濡らすだけだ。イク必要もないだろ? それともイきたかったのか、お前?」
美紀「そ、そんなわけないでしょ・・・」
 そうは言うものの美紀は感じていた。しかし、他人に見られている前での自慰行為は、やっている時はよかったものの、その後冷静になった美紀には恥ずかし過ぎることだった。
和輝「ならいい。俺のほうが興奮してきた。早く入れろ!」
 美紀は夢中になって忘れかけていた。これは所詮前座に過ぎなかったことを。

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