染められる…
黒鉄:作

■ 6

 男が制服の襟の中に手をつっこんでくる。胸を触られる…そう思って体を硬くし、目をギュッと閉じた由香の耳に、パチン、という軽い音が聞こえた。何の音? そう思ってそっと開けた由香の目に、襟元につっこまれた男の手の中の小さなハサミが見え、それがもう左のブラのストラップを断ち切る瞬間、パチン、とまたあの音がした。下着を切られてる? 状況が掴めない由香の背中に回された男の手が、制服の上から器用にブラのホックを外してしまうと、それまでブラで締め付けを受けていた胸が解放される。
「な、何をするんですか……まさか…こんな所で下着を……」
 由香がそう言うか言わないかの間に、男の手がブラの前を無造作に掴むと、ずるずるとそれを引きずり出していく。
「い、いやあっ! 止めて……止めて下さいっ……そんなことしないで!」
 小声で必死に制止しようとする由香に一切構わず、男はシンプルなデザインの純白のブラを全て引き出し、由香の目の前で広げてみせた。
「へえ、中学生らしいというか、色気がないというか…まあ、これが逆に俺にとっては最高の戦利品なんだけどな。無垢な女子中学生を狙った記念品ってわけだ」
「返して! お願いです、返して下さい!」
 手を伸ばして、自らの下着を取り返そうとする由香だったが、男はすっとそれをかわすように自分の尻の下へ持っていくと、腰を浮かしてその上に座ってしまった。男の尻から由香のブラがはみ出し、そのバンドの一部が通路側へとはみ出してダラリと垂れ下がる。「そ、そんなことしたら…向こうの人から見えてしまいます……」
 焦った由香がそう言って男の足の上に上体を寄りかかるようにしながら手を伸ばすと、その上から男が手を伸ばして、由香の胸を両手で包み込む。男が体重を上からかけてくると、由香がまるで男の膝元に甘えて寄りかかっているような体勢にされてしまった。そして、男の手がセーラー服越しに、ブラのなくなった由香の胸を我が物顔で揉みしだいてくる。
「あっ…いや…っ……放して…手を放して下さい! …いやあっ……」
「ほら、あんまり暴れたら、向こうの客がおかしいなと思ってこっちを見てしまうぞ。そうしたら、座席からはみ出しているお嬢ちゃんのブラが丸見えってわけだ。キジも鳴かずば打たれまいってことわざ、知ってるだろう? 静かにしていたら、誰もこっちを見やしないって」
 くぐもった声を出して抗議した由香だが、男のその言葉でぎくっと身を強ばらせ、そのまま口を閉じてしまうしかなかった。手の内に収めた獲物が静かになったのを見ると、男の指は更に調子に乗って、由香の胸の先端部をかすめるようにしながらその膨らみを思うがままに玩び出す。男の指先が、薄い夏服の生地の上から、由香の乳首を集中的に引っ掻き出すと、じっと動きを止めていた由香の小柄な体が、ビクッ、ビクッと動く。
「んっ…んっ…んっ……アッ……駄目…くすぐったい……んんっ……」
 男の指に、少しずつ由香の乳首が堅くなってくる感触が確かに伝わってくると、立ち上がったその突起をこれみよがしに指でキュウッ! と摘まれた。その先端部から鋭く走った甘い疼きに、少女の体がビクンッ! と強く跳ねる。
「んあっ! ……や、いや…あっ! ……あっ! ……駄目ぇ!」
 左右の乳首を交互に摘み上げられ、由香が身悶える。乳首から湧き上がる鮮烈な痺れが、女としての快感であることが、由香にもはっきりと自覚され、恥ずかしさと同時に、こんな場所で、見知らぬ男に体を玩ばれているのに、快感を覚える自分の体に、言いしれぬ恥辱を覚えてもいた。

「どうだい、乳首をいじられると、気持ちいいだろう? なあに、恥ずかしがることはないさ。女の子なら当たり前のことなんだからね。ほら、君の乳首がこんなに堅くなって、おじさんにもっと触ってっておねだりしてるよ? 自分でも見てご覧」
 男が由香の体を起こすと同時に、セーラー服の脇のファスナーを開いていく。その指が制服の裾を持ち上げ、ゆっくりとめくり上げていくと、タンクトップにノーブラの胸が露わにされていく。薄いタンクトップの生地はくっきりと14歳の乳房の形をくっきりと浮き立たせ、その一番先端部は、ぷっくりと盛り上がって、由香の乳首が立ち上がっている様子をはっきりと見せていた。
「や、やだっ…恥ずかしいです……お願いです……制服を下ろして下さい!」
 由香が泣きそうな声で男にそう哀願すると、男はにやりと笑って、その顔を由香の胸元に近づけ、舌を伸ばしてタンクトップの上から少女の乳首を舐めだした。ねっとりとした唾液をそのタンクトップに吸い込ませると、あっという間に由香の胸の先端部がくっきりと透けて見え出す。淡い桜色の乳輪と、そこから立ち上がった充血した乳首…うなだれた由香の目に、自らの肉体が、由香自身の意志を裏切って、はっきりと女の反応を見せている様子を、いやでも見せつけられる。
「あ、あぁ…こんな……こんなことって……は、恥ずかしい……」
 消え入るような声を上げる由香、そのタンクトップを更にめくり上げる男の指。明るい車内に、スクール水着の形に日焼けの跡がついた由香の上半身が露わにされていく。水着に覆われていた部分では、日焼けをまったくしていない中学2年生の無垢な滑らかで瑞々しい白い素肌がさらけ出され、ふっくらと綺麗な形で盛り上がる胸の隆起と、その先端でツンと突き出した乳首が完全に剥き出しにされる。
「きれいな胸だな。それに、なかなか感度も良さそうだ。こりゃ、これまでで一番の上物だな」

 男が舌なめずりしながら、目の前に剥き出しにされた中学2年生の乳房にむしゃぶりつき、ねっとりと唾液をその乳首に擦り付けながら、舌を絡めて舐め出す。そして時折唇でその桜色の突起をついばみ、チュウーッと強く吸ったかと思うと、短い間隔で間欠的にチュパチュパと吸ったりする。その刺激に耐えきれずに、少女のスリムな体がビクビクと揺れ、由香は頭をシートに押しつけて、軽くのけぞるようにして喘いだ。
「ヒイッ…! あ……ああっ! ……止め…んっ……んっ! …んっ! ……いやあぁぁ……」
 しばらく女生徒の胸を自在にむさぼった男は、やがてその顔を少女の胸元から放した。由香の乳首は、男に吸われまくったせいで赤みを増しており、乳首はもちろんのこと、青い静脈の浮き出たその白く柔らかいふくらみは、男の唾液でべったりと汚れていた。
「どうだ、男に可愛がられる気分は? 気持ち良くて、最高だろう?」
 男が手を由香の顎にあてがい、その俯いた顔をグッと上に、自分の顔へと向けさせた。切れ長の瞳は涙で潤んでおり、最初の時に見せた気丈な雰囲気はもう完全に消え失せ、乱れた息をつきながら、ぐったりとシートにもたれて、男をぼんやりと見返す由香。
「でも、まだこれからなんだぜ。女が一番気持ち良くなれるのは、こっちだからな、お嬢ちゃん」

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