染められる…
黒鉄:作

■ 7

 男の手が、スカートの上から由香の下半身をいやらしく撫で回す。丸みを帯びたお尻をひとしきり撫で回すと、濃紺色のスカートを押し込めるようにしながら、男の手が足と足の間に差し込まれ、その手が由香の股間へとぐいぐい押しつけられる。粗っぽくあてがわれたその手が股間にグッ! と押しつけられるたびに、由香はそこからジンジンと痺れるような未知の感覚が生じるのを感じた。

「そこは……駄目……です…お願い、そこだけは…許して下さい……私…まだ一度も…ん……ふうっ……あ…い、いや……」
 この前、あの男にそこを触るよう命じられた時は、怖くてとても触る気にはなれなかった部分…そこを今、見知らぬいやらしい中年男性に好きなように触られ、更にもっといやらしいことをされようとしている。絶対に拒むべき状況なのに、なぜ私は黙っているの…? 頭の奥では、いつもの理性的な自分が警笛を鳴らしているが、なぜか別の自分がそれを押しやってしまっている…いやらしい……あの男に言われた言葉が、脳裏に蘇る…隠れマゾ…私が……マゾ? 友人との猥談で聞いたことのあるその言葉が、由香の頭をよぎった。違う! 私はあの男に脅されていやいやこんなことをやらされているだけなの……そう、これは脅されて無理矢理に…そう自分に言い聞かせる心の声が、抵抗しなければ…という理性の声を押し流していく。

「なにがいやなんだい? もっと気持ち良くなりたいんだろう? ここをいじってもらえば、最高に気持ち良くなれるんだぜ。ほら、もっと気持ち良くなりたいんなら、足を開いてごらん、お嬢ちゃん」
 男が耳元で囁くその言葉に催眠をかけられるかのように、由香は両足に無意識にこめていた力をゆっくりと抜いていった。校則通り、ふくらはぎのあたりまでの長さのスカートに隠された膝頭に男の手が置かれ、じんわりと力を込めると、少女の両脚はゆっくりと左右に大きく割り開かれていく。
「そうそう、いい子だ。そうやって大人しくおじさんの言うことを聞いていれば、さっきより数倍いい気持ちになれるんだよ」
 男の手が、由香のスカートのすそをくぐり抜け、その中へと差し込まれる。じっとりと汗ばんでむっとした熱気をこもらせたその薄暗い空間で、男の指が少女の柔らかい太腿に触れ、滑らかなその表面を撫で上げてくる。太腿をいやらしく撫でさするその指の動きに、むずむずするようなくすぐったさを感じて、少女は無意識に体を少しくねらせながら、小さな吐息を漏らした。

「…ん、…んん……く、くすぐったい……んっ……」
 太腿の内側を撫で上げ、撫で下ろす指先が、少しずつ体の中心へと向かってきていることに気づくと、由香は恥ずかしそうに俯いて、目を閉じた。長い睫毛がフルフル震えて、スカートの上に置かれた少女の手が、緊張と未知の感覚への恐れに、キュッと握りしめられる。
「そう、くすぐったいよね。そのくすぐったさが、感じている証拠なんだよ。お嬢ちゃんの体、本当に敏感だね。きっと、あそこもすごく感じやすいんだろうなあ?」

 スカートの中につっこまれた男の手が、更に深く差し込まれる。男の腕によってスカートの裾がめくれあがり、由香のすらりと伸びた健康的な太腿が少し露わになった。ビクリ、と由香が体を身じろぎした次の瞬間、男の指先が由香の下半身を守るショーツに触れた。木綿でできた柔らかい生地に触れた指は、スリスリとその表面を撫で回し、盛り上がった恥丘のふくらみを確認すると、更にその下の部分へと滑ってくる。そして、その中心に息づくスリットに沿って何度も上に、そして下に撫で回していたかと思うと、やがてその中程で止まった。男の口が由香の耳元で、嬉しそうに囁く。
「ほら、お嬢ちゃんの下着のここ、少し湿ってるね。さっきのおじさんの乳首への愛撫で、気持ち良くなって濡れちゃったみたいだなあ?」
 その囁きを聞いて、由香は耳たぶを真っ赤にしながら必死に首を横に振った。女性が濡れる、というのは話には聞いたことがあるが、まさか自分があんなことで、そんな風になるはずがない……。
「嘘…っ……そんなこと…ありません! ……私、そんな……」
 必死にそれを否定しようとする由香に、男がにやついた声で答える。
「ふうん、それじゃ確かめてあげようじゃないか。自分の目で見れば、お嬢ちゃんだって否定できないだろうからね」
 そう言うや、男の手がショーツのゴムをくぐり抜けて下着の中へと入ってきた。腕にかかったスカートは更にめくり上がり、少女の太腿のほとんどの部分が露わにされてしまった。男に手をつっこまれた白い下着もちらちらと見え隠れしている。そしてその中で、男の太い指が由香の恥丘を撫で回し、そこに少し生えている黒毛をかき回した。
「あ、ああ……いや…恥ずかしい…っ……そ、そんな所に手を入れない…で……」

 消え入るような少女の声が、逆に男の興奮をより一層高め、更に深く伸びた指が、由香のスリットにあてがわれると、その中指がゆっくりと縦溝にめり込んでいく。由香は、生まれて初めて自分の最も恥ずかしい部分を他人の指に触れられ、体がカッと熱くなるような羞恥心に身を焦がした。
「い…や……指を入れないでっ…! やっ! 止めて…止めてえぇ……」
 あまりの恥ずかしさに掠れた声でつぶやくが、他の客に知られたら…と思うと、その声も聞こえるか聞こえないかの程度しか出せない。男の指が自分の体の中心に潜り込み、その熱い部分をまさぐり出すのを感じた。この痴漢の不潔な指が自分の性器をまさぐっている…スリットの中へと潜り込んだ男の指は、その内部を数度かき回すように動いた後、すっと引き抜かれた。もしかして、これで終わってくれるの? ふっとそう思った由香の目の前に、何かがぬっといきなり突き出された。反射的にそれに焦点を合わせる由香。そこには、透明な液体で指先がねっとりと濡れた男の中指があった。男が親指と中指を合わせて数度指先を擦り合わせて開くと、その指と指の間にツーッ…と長く糸を引くように、粘液が長く伸びていく。それが何なのかわかった途端、由香の全身が恥ずかしさでカーッと熱くなり、思わずそれから目を背けた。これ…私の………だ…。
「おやおや、そうやって真っ赤になって目を反らすのを見ると、おじさんの指先についているヌルヌルが何なのかわかったみたいだね? そう、これは今お嬢ちゃんのオマ○コを濡らしているラブジュースさ。女の子が感じた時に出てくるエッチな液体だね。お嬢ちゃんの割れ目の中は、この愛液でヌルヌルになってるよ」

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