羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第一章5

美穂「あんたって、ホントすごいわ。私には、真似出来ないな。」
早紀「何云ってんのよ。こんなのはまだまだ序の口よ。これからがおもしろくなるんだから♪ ゆっくり見学してなさい。」
美穂や早紀達は、B棟ではなく体育館の中にいた。体育館と更衣室はドアで繋がっておりドアの横には、更衣室と体育館をガラス窓で見る事が出来る。しかし、いつもブラインドが閉めてあり殆ど開ける事は無い。早紀達は、このブラインドに細工をして体育館から覗けるようにしてあったのだ。
早紀達は、ゆっくり体育館から更衣室に入っていった。

その頃、貴子は、謎の電話から聞いたヒントを元にB棟の4階にある音楽室に向かっていた。謎の電話から、4階の音楽室にあると聞いていた。貴子は、右手で胸を、左手でスカートの後ろを押さえながら急いで階段を上っていた。上着は、ブラウスとブレザー、下はスカートだけ。そう、下着は更衣室に置いていく様に命令されていたのだ。手で押さえていても階段を上る度にプルンプルンと弾む89センチDカップのバストをおさえる事が出来なかった。下も、膝上10センチのスカートでは、階段の下から覗かれれば何も穿いてないのがバレルのではないかとヒヤヒヤしながらも、急いで階段を上がっていく。幸い、B棟には人影がないのが救いだ。3階まで来た時、5時間目を告げるチャイムが鳴った。貴子は、迷う事無く授業をサボってでも写真を探す方を選んだ。
少し冷静になって考えていた。電話の声、誰だろう?聞いた事無い声。しかも、何となくくぐもった声。何かで声を変えているのだろうか?話し方からして、女子である様な気がする。でも、どうして私なのよ。私が何かしたの?携帯番号やメールアドレスも知っているし。私の知っている人?クラスメイト? 誰? 誰よ??
4階に着き音楽室の前まで来た。しかし、中に入る勇気がない。もし、中で授業が行なわれていたら…。教室と廊下は壁で仕切られておりドアは磨りガラスの為、廊下から教室内を覗く事が出来ない。貴子は、そーっとドアに耳を近づけ中の様子を窺った。何も聴こえない。次に、ドアを少しだけ開け、中を覗き見た。
―― 良かった、誰もいない。今のうちに急いで捜そう。 ――
貴子は、室内に入って、机の中や棚、カーテンの裏など探し回った。

早紀達は、更衣室でさっき貴子が脱いだ下着を取って皆で笑い転げていた。
美穂「あいつ、本当に脱いでいったよ。バカじゃないの?」
早紀「見て、パンティのここ! なんか湿ってない?」
美穂「ホントだ! なんで? ほんとバカじゃないの?」
早紀「あいつ、案外楽しんでいるかもよ♪ 素質あるかもね。露出狂ってヤツに」
美穂「マジで?!」
早紀「妹がそうなら案外、姉貴の方も……だったりして。」
美穂「早紀? 智子はいつやるの?」
早紀「まず、妹を完全に仕留めてから、妹を利用して智子を徹底的にやっつけてやるから。女に生まれた事を後悔させてやるから。私に任せなさい!」

その時、早紀の携帯に恵美から連絡が入った。貴子が音楽室に入って探し回っていると。
早紀「美香、美紀、次の準備よ。間違えないようにちゃんとやるのよ。」
美香「はい! 見つからないように、下駄箱に写真を隠すんですよね。」
音楽室内に写真を隠したのも、貴子が来る少し前に恵美がかくして、隠れていたのだ。

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