羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章10

麻衣「私たちはこれから学校に行ってくる。もしかしたら、犯人を突き止められるかもしれないし。きっとこの犯人を捕まえてやるから! 私たちは、貴子の見方だからね。」
貴子は、何も言わずに麻衣の腕にしがみついた。美香、美紀が貴子のそばまで来て、
美香「うん、絶対許せないもん。」
美紀「私たちが絶対捕まえるからね。」
美香、美紀は、今更になってワザとらしく貴子に優しい声をかけた。でも、今の貴子にはそんな言葉が嬉しかった。しばらくして、しがみつく手が緩み、麻衣から離れる。貴子は、また強がった顔を皆に向け、「お願いします」と頭を下げ作り笑顔を見せた。3人も笑顔を見せて4人で手を取り合った。
麻衣が、少し顔を曇らせて、
麻衣「貴子、じゃあ行くね。一人になるけど大丈夫だよね。」
貴子「うん。」
麻衣「私たちが出たら、その服、脱がないとね。。。きっと、どっかで監視されてると思うし。」
麻衣は、貴子から目線を逸らした。貴子も、俯いたが、すぐに作り笑顔で麻衣に言う。
貴子「大丈夫、さっきも裸になれたし、部屋だから適当に隠れられるから。」
麻衣は、少し微笑んだ顔を見せ、美香、美紀と3人、部屋を出た。3人は、急いで典子の家に向かった。典子の家は、貴子の家から徒歩5分位のところだ。典子の家に上がると、早紀、恵美、美穂、典子、晴美が集結していて、モニターを見ている。そう、智子の部屋に仕掛けたカメラの画像だ。まだ、人影は写っていないが、部屋内がカラーで鮮明に写っている。3人が入ってきたら、先輩が全員で拍手をして迎え入れた。
早紀「上出来よ。よくやったわ。」
麻衣「はい、頑張りました。」
恵美「カメラもバッチリだし、これからは、智子も射程に入るわね。」
美穂「やっとこの時が来たね。楽しみだわ。」
早紀「あら、まだ早いわよ。まだまだ、貴子で遊ぶんだから。それより次の作戦では、晴美に協力してもらおうかな。」
晴美「何でも任せなさい♪」
みんなで、笑い合って貴子の部屋から持ってきた下着を物色し始めた。白系が多く、デザインもあまり派手ではないものばかりだ。中に1枚だけ紐パンがある。きっと勝負下着なのだろう。しかし、使った形跡がない。これを見て、早紀は、貴子が処女であると確信した。
早紀「フフフッ、あいつやっぱり処女ね。」
美穂「何で? 分かるの?」
早紀「これを見れば分かるよ、私を誰だと思ってるの?! これは、面白くなるわね。」
身は「さすがね、頼りになるわ。」
麻衣「じゃあ、おっぱいを触ったのは私が初めてなんだ!」
美紀「でも、貴子って以外におっぱい大きいよね。近くで見たらやっぱりデカかったもん。」
早紀「よし、今度はみんなで触りに行こう! 3日後の土曜日ね、お楽しみに。」
恵美「じゃ、土曜日までに仕留めないとね。忙しいなぁ。」
美穂「? 何が? 何のこと?」
早紀「いいの、いいの。楽しみにしてて。」
美穂「もうっ。」
美穂は、ふてくされた様な態度で傍にあったもう一つの紙袋を取った。中に大きな布が入っている。
美穂「ところで、これは何?」
麻衣「はい、貴子の部屋のカーテンです。」
早紀「へ〜、取ってきたんだ。あんたよくやったわね。」
麻衣「はい、どうせ使わせないんならいっそ取ってしまえって思って。」
美穂「あんたも極悪人ね、早紀に似てきたんじゃない?」
早紀「美穂、何よ、それ〜。失礼ね!」
みんなで、笑いあった。

その頃、貴子は、全裸で部屋の隅にうずくまって1人泣いている。惨めさと情けなさと、私の事を心配してくれた3人に申し訳なさとで、いつまでも泣き続けた。

そして同じ頃、鈴木の家では、カバンから出てきた、Tシャツの臭いを嗅ぎながら1人興奮している。

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