羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章17

どの位、ボーッとしていたのだろう、時計を見ると12時になろうとしていた。貴子は、気を取り戻して、1Fに降りシャワーを浴びた。キッチンで昼食を摂った。リビングでボーッとテレビを見ている。でも、テレビの内容は貴子に届いていない。貴子の中では、さっきの快感が今も続いているような、股間から甘い感覚が湧き上がってきている。その快感に浸っていた。突然、リビングのドアが開き母親が入ってた。
加奈子「あら、おはよう。」
貴子「あっ、お、おはよう」
貴子は、自分の恥ずかしい姿を見られたような気がして顔を真っ赤にしている。
加奈子「どうしたの? ソワソワして。」
貴子「ううん、何でもないよ。それより、ご飯キッチンにあるから食べて。」
加奈子「あら、そう。ありがとう、頂くわね。」
そういうと母親の加奈子は、キッチンへと出て行った。
貴子は、気まずそうに感じ、自分の部屋に逃げてしまった。
しばらく、ラジオと本でゆっくりとした時間を1人、ベッドに入って過ごしていた。

お昼過ぎ、早紀達8人は、恵美の部屋に集合している。
美穂「で、今日は、土曜日よ。どうするの?」
早紀「う〜ん、ちょっと予定が崩れたんだよね。もう1人おもちゃを作ろうとしたんだけど、捕まえられなかった。という訳で、休み明けに皆に動いてもらうからよろしく!」
美穂「何言ってるの? 意味分かんない。何をしようとしてるわけ?」
早紀と恵美は笑顔を見せるだけで応えない。
早紀「とりあえず、今日は、皆で貴子の体を触りっこするんでしょ。」
恵美「そういう事。でも、今日一緒におもちゃにしたかったんだけどね。残念。」
美穂「だから、誰をよ。もう!! もしかして智子?」
恵美「ふふふ、残念、違うよ。私のおもちゃだから、誰でもいいでしょ。」
早紀「で、今日の予定は、大切だから皆ちゃんと聞いててよ。失敗は許されないから。」
みんなの顔から笑顔が無くなり真剣に早紀の話を聞いている。
早紀「という事で、さっそく貴子にメールしよっと。」
早紀は、携帯を取り出し、貴子にメールを打ち出した。

静かで、穏やかな時間を楽しんでいた貴子は、突然鳴りだした携帯でビックリする。恐る恐る携帯を取りメールを開く。
メール「さっきは、ちゃんと1人で出来たかな? ちゃんと1人で出来るようになったかどうか、確認させてもらいます。今日の夜9時に○○○公園の西入口に来なさい。そのときは、上にはシャツ一枚だけで来る事。もちろん、下はスカートよなるべく短いのがいいわね。最低、膝上10pよ。それと、この前渡したおもちゃとアイマスクを忘れずに持ってきなさい。」
貴子は、恐怖に顔を引きつらせている。いったい何をさせられるのだろうかと、不安でいっぱいだった。
貴子は迷った挙句、麻衣に相談しようと電話する。
貴子「もしもし、あの〜、貴子ですけど。」
麻衣「あら、どうしたの? なんかあった?」
貴子「うん、あの〜、実は、さっきメールで、その〜、また。。。」
麻衣「何を要求されたの?」
貴子「うん、あの〜、今日の夜9時に○○○公園に来いって。」
麻衣は、笑いそうになるのを堪えて、早紀の目を見ながら返事を返した。
麻衣「それはチャンスよ。犯人が現れるって事じゃない。絶対行くべきよ。私たちも行くから。とりあえず、相手の指示に従って。」
貴子「うん、分かった。でも、怖い。」
麻衣「大丈夫、私たちがついてるじゃない。きっと捕まえてやるわよ。」
貴子「うん、分かった。お願い。」
貴子は、麻衣が言うように犯人が出てくるかもしれない不安はあるけれど、、これで犯人を捕まえてこんな生活から受け出せるかもしれないという悦びで、大人しく犯人の指示に従うことにした。

麻衣は、電話を切ったとたん、噴出してしまった。
典子「麻衣、あんたの演技、凄いわね。」
晴美「こりゃあ、貴子も騙されるわ。私だって騙されそうだもん。」
早紀「でも、晴美を騙しても、バレた時は半殺しに合うけどね。」
美穂「そうそう、マジ殺されそう。」
晴美「当ったり前じゃ〜ん、タダじゃおかないよ!」
皆が笑い合っている。
早紀「さて、夜の用意の確認をしないとね。美紀、ちゃんと用意した?」
美紀「はい、バッチリです。確認しますか?」
早紀「そうね、次の用意もあるし、準備がてら見に行きましょうか。」
早紀と恵美と1年3人は、公園に、残りの美穂達は、ホームセンターで買い物をしてから公園に向かった。

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