羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章43

翌日、朝早くに携帯が鳴る。鈴木は、眠い目を擦りながら携帯を取る。
メール「おはよ、ハンディ。昨日は楽しかった?さっそく仕事をしてもらうわね。と云ってもあなたの実力を再度見せて欲しいな。この前貴子の姉の智子と一緒にいた【○×大学医学部2年、清水】をテストターゲットにするわ。この男の事、何でもいいから調べられるだけ調査して、報告する事。期限は、今週の土曜日迄。もし、間違った情報だったり、大した情報が取れなかったら、あなたを解雇するわ。しっかり頑張るのよ。」
鈴木は、眠気も吹っ飛び急いで出かける支度をすると、清水の家へと急いだ。
走りながら思う。
――間違った情報? って事は、この清水って人の事はもう調べてあって、それを調査させて、ボクの能力を試すつもりなんだ。絶対に負けないもん。勝って、また、貴子ちゃんのエッチな姿を見るんだから!――
鈴木は、この日以来毎日の様に清水を尾行し、写真を取りまくった。○×大学でも聞き込み調査をした。調べた物はすべてその日の内にメールで報告をする。

早紀「あいつ大したものね。あっという間にこんなにも調べているわ。」
金曜日の午後、世間はゴールデンウィーク真っ最中。早紀達は、恵美の家に全員集合している。何だかんだと云いながら、ここに集まっている者は、皆貴子達を苛めるのを楽しんでいるのだろう。
恵美「ほんと、すごいね、あいつ。」
早紀「見てこれ、夜の12時よ。こんな時間まで調査してるんだから、あいつの貴子への思いがどれ程のものかよく分かるわね。」
晴美「でも、これは何? ○×大学で聞き込みをしたが、清水を知っている者が1人も居なかったって?」
早紀「そう、おかしいのよね。それに、これ、清水がこの大学に通っている形跡が無いって言うのよ。」
恵美「この、知らない女の家に入って、夜まで出てこなかった。って言うのは? もしかして二股かけてるの?」
早紀「この清水って男、怪しいから私が調べるわ。」
美紀「早紀先輩、ところでこの男どうします?」
美紀が早紀に携帯を開いて見せる。画面に映っていたのは、貴子の痴態を覗き見していた、2年3組の石田の写真だった。
早紀「この石田の調査は?」
麻衣「一応、軽くは調べてあります。ビックリしないで下さいね、実は、この石田、あの貴子の親友、奈々の彼氏らしいのよ。」
早紀「へぇ、奇遇ね。」
恵美「ねぇ、早紀。この奈々って子、ウチに頂戴よ。」
早紀「えっ? どういうこと?」
恵美「だ・か・ら。早紀の力で私の言いなりの子に仕立てて欲しいのよ。」
美穂「ちょっと、恵美! 智子を懲らしめるのが先でしょ!!」
早紀「う〜ん、面白そうね、美穂、周りをしっかり固める事が大切よ。しっかり固めてあると、智子を懲らしめるのに、非常に有効なんだから。」
美穂「早紀〜、もう。。。」
早紀は、今後の予定を考え始めた。
早紀「そうだ! 恵美、この奈々って子だけじゃなく石田付きであなたの手足にしてあげるから^^」
恵美「どうすんの?」
早紀「みんな聞いて。今から………」
みんな神妙な面持ちで聞き入っている。一通り作戦を聞いた後、麻衣達1年生3人組は、貴子の家に向かった。
早紀は、携帯を取り出し、加奈子を呼び出す。メールを打ち終えると早紀達は、恵美の家を出て、駅前に向かう。

加奈子は、家で家事をしていた。突然、携帯が鳴る。
メール「加奈子、今日の午後3時に駅前のKデパートに来なさい。そうね、服はワンピースがいいな。勿論、ノーパン・ノーブラで来るのよ。あなたの恥ずかしい写真を娘に見られたくないでしょ。絶対に来るのよ。」
文字の最後に写真が2枚、添付されている。開けなくても想像はつく。しかし、確認しないわけにはいかない。加奈子は、添付ファイルを開いた。
加奈子「あ“・・・!」
この前の公衆トイレでの醜態が鮮明に写っていた。縛られたまま犯されている写真と、大きく足を開いて股間から白いものを流しながら、椅子の上で目隠しを取ってグッタリとしている写真だった。1週間前の出来事を忘れようとしていたのに、嫌でも思い出してしまった。でも、いつかまた、脅迫者から連絡が来るとは思っていた。しかし、実際に来ると怯えてしまう。加奈子は、自分の部屋に行き、出かける用意をした。
――このままではダメよ。ちゃんとケジメをつけないと。今日は、その脅迫者が現れるかも知れない。この脅迫者の目的を聞き出して、決着をつけないと。――
加奈子は、洋服タンスから厚手のワンピースを取り出した。丈も膝頭が隠れるかどうか位の長さ。加奈子は、着ている服を脱ぎ、下着も脱いだ。ワンピースを着ていく。ワンピースは、背中にチャックが付いており、胸元が少し開いていて、谷間が少し見えている。今まで、下着無しで洋服を着たことがない加奈子は、違和感を感じている。
鏡の前で化粧をして、家を出た。風が股間に入ってくる。スースーする感覚が加奈子には不思議な感覚だった。歩くたびにおっぱいも大きく揺れる。加奈子は、胸元を隠す為にカーディガンを羽織ってきている。なるべく揺れないように腕組みをするように胸を押さえ、時間を気にしながら急いで駅前に急いだ。

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