羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章58

早紀達は、トイレの裏にいた。
千夏達がこのトイレに入ったのを確認して、音を立てずに、ここまで移動してきていた。
なぜ、千夏達の名前が分かったのか、裏からトイレ内の声を聴診器みたいな物を使って聞いていたのだ。もちろん、警官がいたなんて言うのは、早紀のウソだった。
千夏達が公園を出るのを確認すると、早紀はメールを打ちはじめる。
メール「ハンディ、駅に着いたかしら?」
暫くして返事が返ってくる。
鈴木「すいません、もう少しで着きます。」
メール「そう、では、練習はもう終わりよ。今からターゲットを言うからしっかりと見つからないように調査をするのよ。」
早紀は、さっきまで加奈子を苛めていた千夏と綾子、博子の写真を送り、今、駅近くに居る事を教える。そして1週間以内に調査報告をするよう指示した。
鈴木から“了解しました。ターゲット確認しました。”と返事がくる。
早紀達は、公園のトイレに入り加奈子の耳にヘッドフォンをつける。
加奈子は、目と耳と声を封鎖されてしまった。
早紀達は、加奈子の体を触り回してみんなで感想を言い合っていた。
早紀「娘の貴子も大きいけど、加奈子のおっぱいも大きいわね。」
恵美「ここの毛も濃いなぁ。この棒もかなり奥まで入ってるし。」
晴美「でも、肌は滑々だね、42歳には思えないなぁ。」
美穂「このクリップ痛そうだねぇ。」
みんな思い思いに意見を言う。美穂は、クリップに付いている錘を揺らす。
加奈子が体を揺すって逃げようとした。しかし、それで更に錘が揺れ加奈子の乳首に痛みが走った。
早紀達は、加奈子のロープを一部解くと加奈子の片足を持ち上げ縛りなおす。
加奈子は、トイレ内でY字に縛られてしまった。
早紀達は、加奈子が買ってきたバイブを1本取り出し早紀のカバンにしまう。
加奈子に付けてあったヘッドフォンを外す。
早紀達は、残りのおもちゃや服、カバン等の荷物をすべて持ってから静かにトイレを後にした。


加奈子が駅前のデパートに出かけた頃、麻衣達は貴子の家のチャイムを押していた。
智子「はい。どちら様ですか?」
麻衣「こんにちは。私、貴子ちゃんのクラスメイトの麻衣って言います。貴子ちゃんいますか?」
智子「貴子なら2Fにいると思うけど、ちょっと待っててね。」
智子は、2Fに上がっていくと貴子の部屋のドアをノックする。
智子「貴子? いる? お友達が来てるわよ。麻衣ちゃん達。」
智子は、部屋に入ろうとドアノブを掴むが全く動かない。
貴子「お、ねぇちゃん、ありがとう。上がってもらって。」
貴子は、智子が上がってくる音に気付いて、焦った。今の貴子は全裸だったからだ。咄嗟にドアノブを握りしめ開かないように押さえながら答えた。
智子は不審に思いながらも諦め、階段を下りていく。
智子「2Fにいるから上がって。最近、貴子の様子がおかしいのよ。何か知らない?」
麻衣「お邪魔しまーす。わからないんです。私達も、心配で様子を見に来たんです。おねぇさんも知らないんですか?」
智子「困った子ね。お友達にも心配をかけて。ごめんね、どうぞ、2Fの奥の部屋だから。」
麻衣「ありがとうございます。」
麻衣達は、貴子の部屋の前まで行き、ドアをノックする。
貴子は、ドアノブをしっかり握りドアを力強く押さえている。
麻衣「貴子? 大丈夫? 私、麻衣。美紀と美香も一緒だよ。入っていい?」
貴子は、ドアを少しだけ開けて顔を出した。そこには、麻衣達3人の顔があった。
貴子「どうぞ。」
麻衣達は、貴子の部屋に入る。

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