羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章59

貴子は、恥ずかしそうに体を隠しながら、外から見えないいつもの場所に座る。
麻衣「貴子? 心配したよ。電話しても繋がらないし。」
貴子「電話、取られちゃった。」
麻衣「えっ?! どうして? じゃあ、もうあいつから連絡来ないじゃん。もう、終わったの?」
貴子「………。」
美紀「電話取られたけど、もう脅迫される事も無いんだからよかったじゃない。」
貴子「………、違うの?」
麻衣「どうして? もう、連絡取れないじゃない?」
貴子「それが………。」
美香「何? どうしたの?はっきり言ってよ。」
貴子は、迷っていた。HPが作られて、そこから命令される事を言うべきか、どうするか。
麻衣は、貴子の肩を抱くようにして、優しく聞く。
麻衣「どうしたの? 教えて?」
貴子は、涙目になって口を開く。
突然、ドアがノックされる。
4人の目がドアに向き、近くにいた美香が咄嗟にドアを押さえた。貴子は、慌ててベッドに入り布団を被る。
貴子がベッドに入ったのを確認すると、美香はドアを開ける。
智子がトレーにジュースを乗せて入ってきた。
智子「みんなどうぞ。貴子、友達が来てるんだから、ベッドから出なさいよ!」
麻衣「有難うございます。委員で、体調が悪いみたいですから。ねっ、貴子!」
貴子は、布団を被ったまま、頷いた。
智子は、ため息をつきながらもみんなに笑顔を見せて部屋を出て行く。
隣の部屋でドアが閉まる音を聞いて、貴子は布団から出てきた。
美香「ふぅ〜、危なかった〜。」
顔を見合わせて、みんな胸を撫で下ろした。
麻衣は、さっきの話の続きをしはじめる。
麻衣「で? 貴子、どうしたの?」
貴子「……実は………、パソコンに……。」
美香「何? パソコンに何?」
貴子「HPを作られたの。」
貴子は、泣き出した。
麻衣「HP? どういう事?」
貴子「HPで指示をするから毎日見なさいって言われた。」
美紀「ひどい! なにそれ?!」
麻衣「HPかぁ、で? 貴子は見たの?」
貴子「まだ。。。」
麻衣「よし、じゃあ、見ようよ。」
貴子「えっ?!」
麻衣「だって、見なきゃ、これからどうするべきか分からないじゃん。ねっ。」
貴子は、俯いたまま動かない。
麻衣は、貴子の手を握り立たせようとする。貴子は、麻衣にされるがまま立ち上がる。
貴子の大きなおっぱいが布団から出てくる。張りのあるおっぱい。乳首が少し頭を持ち上げている。
ベットからでた貴子の股間には、少し茶色く脱色した繊毛が輝いていた。
麻衣「貴子家、パソコンは何処にあるの?」
貴子「ママの部屋。」
麻衣「今日、ママさんは?」
貴子「たぶん、1Fにいると思う。」
貴子は、加奈子が外出した事を知らない。
麻衣「ちょっと見に行こうよ。もしかしたら外出してるかもしれないし。」
貴子は、麻衣達に引っ張られるようにドアまで来る。
貴子は、このままの恰好で部屋を出されそうに思い、足を踏ん張った。
貴子「ちょっと待って。服を…。」
麻衣「あっ、そっか、ごめん。」
美紀は、傍に畳んであった服を手に取って、美香がドアを空けた。
貴子「ちょっと待って。先に服を着ないと見つかっちゃう。」
麻衣「えっ? でも、部屋では服着たら駄目なんじゃないの?」
美紀「廊下で着るんじゃないの?」
貴子は、言葉を失っている。
貴子「………、そんな!!」
麻衣「だって、カーテンがないって事は、外からも監視されているって事なんじゃないの? もし、部屋で服を着てたら、また、酷い罰を受けないといけなくなるよ。」
貴子は、窓の外をチラッと見たかと思うと俯いてしまう。
麻衣は、貴子の手を持って廊下まで引っ張った。貴子もされるがまま廊下まで出る。
美香がドアを勢いよく閉める。バタンと大きな音がする。
貴子は、ビックリして体を隠しながらしゃがみ込む。隣の智子の部屋のドアに目がいく。
何も反応が無かった。貴子は、慌てて美紀が持っていた服を奪うように取り着込んでいった。

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