羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章61

麻衣「え? どうするの? 我慢できるの? でも、あの鈴木も言ってたよね。いう事を聞いていれば、写真は人に見せないって、安全は保障するって。もし、貴子が我慢できるんだったら、警察は辞めておいたほうのがいいのかも。どうする? 貴子?」
美香「私もそう思う。だって、たしかにネットに写真はだされているけど、さっきの写真だったらモザイクもかかってるし、貴子って分からないと思うし。」
美紀「うん、私も同感。それにもし、公開されたらあの鈴木もタダじゃ済まないから。犯人はもう、特定されているんだから、アイツだってこれ以上無茶はしないと思う。」
貴子は、3人の意見を真剣に聞いて考え込む。
貴子「うん。我慢する。だって、ママやおねえちゃん、奈々ちゃんに迷惑かけたくないし、私が少し我慢すれば済むんだったら………。」

美紀は、画面をスクロールして一番上に持っていって、Blogを開いた。
画面には『これから毎週、私の羞恥露出の感想等書き込んでいきます。みなさん、お楽しみに』と書かれている。
次に美紀は、BBSを開いた。
コメント「貴子へ   これから毎週、Blogに1週間の感想を書きなさい。もちろん、イヤだとか、止めたいとか、否定的なコメントは書かない事! 私達が楽しめるBlogにしなさいね。私達の喜ぶコメントは分かるよね?! ちゃんと出来なかったら罰が待ってますから、そのつもりで!! では、さっそく今日から書き込みなさい。そうね、今日は、これから野外露出をする上での心構えでも書いてもらいましょうか。」
文の終わりにBlogへのIDパスとパスワードが書かれている。
美紀は、Blogに書き込めるよう画面を開くと、貴子に席を譲った。
貴子は、渋々椅子に座ったが、何を書いていいのか分からないでいる。
貴子「なんて書けばいいの………。」
貴子は小さな声で3人に助けを求めた。
麻衣達は、話し合っている。貴子も聞いているがもう会話に入って行けないでいる。数分後、麻衣達は、文面を決めた。
麻衣「貴子、聞いてた? これでどう? これだったら、アイツらも喜ぶ文だと思うけど。」
そういって、貴子に言う。
貴子は『えっ?』っと言わんばかりの目を3人に向けるが、さっきの指示に従う為に書き込んでいく。
貴子Blog「みなさん、こんばんは。ついに私のHPを立ち上げる事が出来ました。最高に嬉です。さて、これからは、ここで私の露出体験記を記録していきます。みなさん、お楽しみにしてて下さいね。現在ギャラリーでは、これまでの露出画像を公開します。みなさんの感想を頂けたら嬉しいです。また、露出リクエストも同時に募集します。こんな露出をしてほしいって言うのがあったら教えて下さい。そして、私にチャレンジさせて下さい。また、同じ趣味を持っっている方、一緒に楽しみましょう。」
最後に『書き込みボタン』をクリックする。画面がBlog画面に変わりさっきの文が書き込まれていた。貴子は、その文を読み返して、トンでもない事をしていると感じた。
美紀「これだったら、アイツらも喜ぶわよ。」
麻衣「大丈夫よ、貴子。我慢するって決めたんでしょ。みんなに迷惑かけれんもんね。」
貴子は、小さく頷いた。
貴子は、画面を消してPCの電源を切る。4人は、加奈子の寝室を出て貴子の部屋に行く。
部屋の前まで来ると貴子が部屋に入ろうとする手を麻衣が静止する。
麻衣「貴子、服。」
貴子は、ドアノブを握る手を離し、俯いた。

そして、オズオズと服を脱いでいく。脱ぎ始めたら早い。サッと全裸になると服を抱えたまま急いで部屋の中に入っていった。いつもの場所まで行き、体育座りでしゃがむ。
麻衣達は、ゆっくりと部屋に入る。ドアは全開に開けたままだ。
貴子「早く、ドアを閉めて!」
焦った貴子は、つい声に出してしまう。
麻衣は、貴子の様子を見て笑顔を見せ、ドアを閉めた。
暫く、貴子も交えて雑談をしていると、突然、麻衣の携帯が鳴った。
メール「あんた達、今、貴子と一緒よね。貴子がHPを作ったから貴子と一緒に見てみなさい。貴子に聞けば見られるから。それと、貴子の携帯、ポストに入れてあるから貴子に取りに行かせなさい。もちろん、全裸でね。姉貴に見つからないようにね。そして、リビングで全裸オナニーをする事! 大股開いてやりなさい。ちゃんとイクまでやりなさいね。麻衣は、貴子のオナニーシーンを写真に撮ってメールで送る事!」
貴子は『あっ!』と声を出してドアノブを握った。しかし、回らない。中から美紀の声がする。
麻衣「貴子、こんなメールが来たよ。」
麻衣は、貴子にメールを見せる。
麻衣「貴子、行ける? ここで挫けたら、さっきのHPが公開されちゃうよ。どうする?」
貴子は、涙目になりながらも行く事を告げ、立ち上がりドアに向かった。
顔だけを廊下に出して様子を伺う。
美香「私達が見張りをしててあげるよ。」
そういうと、美香と美紀が廊下に出て階段上と下に別れて配置に付く。
貴子は、全裸のままゆっくりと廊下に出て階段を下りていく。手は自然と体を隠している。
そんな様子を麻衣は写真に収めていた。
玄関に着き、貴子は耳を澄ませて外の様子を伺った。
特に人の話し声も聞こえてこない。ドアノブを持ってゆっくり廻す。顔を出して辺りを見回す。
まずはじめに麻衣だけが外に出て道路まで進む。辺りの様子を確認して貴子に『OK』のサインをして見せた。
意を決した貴子は、全裸のまま表に飛び出しポストを開け中に入っていた物を取り出した。
急いで玄関に入ろうとした時、突然玄関が勢いよく閉まる。

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