羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章70

30分程して早紀も帰る用意をして学校を出た。
校門を出た所で、後ろから急に声をかけられた。
  「待ってましたよ、早紀さん。」
早紀は、振り返って目を丸くする。
早紀「どうして? 分かったの??」
清水「これ位、簡単さ。」
早紀「………!」
清水「まぁ、心配すんな。誰にも喋っちゃいないぜ。それに、あんたとは取引中だからな。取引するからには、お互いフェアにいかないとな。と言う事であんたには悪いが調べさせてもらったよ。」
早紀「約束が違うじゃない!」
清水「俺だけ顔を知られてて、あんたらの正体が分からないんじゃ、フェアとはいえないぜ。」
早紀「………。」
清水「結構、楽しい事してなぁ。笑えたよ。お前らの様子見てると。」
早紀「………。」
清水「まぁ、それはさておき、取引の確認だ。5分後に電話する。こんな所、あまり見られたらお互いまずいだろ。」
そういうと、清水は歩き出した。早紀はどうしていいのか分からずその場で立ち尽くしている。清水の姿が見えなくなると、先の携帯から着信音が流れた。
早紀「はい。」
清水「報酬は、あの女をヤラせてくれるんだな?」
早紀「いいわよ。でも、智子を譲ってもらってからよ。」
清水「まぁ、そう固い事言うなよ。」
早紀「それが条件だったでしょ! それに勝手に人の事調べて。」
清水「智子は7月いっぱいまでは駄目だ。こっちにも予定があるからな。8月に譲るよ。」
早紀「じゃあ、8月にヤラせてあげるわ。」
清水「ちょっと待てよ。ちゃんと智子は譲るって言ってんだろ。先にヤラせろって。あんなの見せられちゃあ、我慢出来んだろ」
早紀「だ〜め!」
清水「お前も頑固だなぁ。じゃあ、俺もお前たちのお遊びに参加させてくれよ。まぁ、俺は8月に姿を消すけどな。それまでの間だけだ。」
早紀は考えた。男がいると何かと便利かもしれない。
早紀「いいわ。じゃあ、ちょっと手伝ってもらおうかな。あんたの頑張り次第でヤラせてあげるか考えるわ。」
清水「はいはい。よろしく頼みますよ。但し! 危ないハシは渡れないぜ。」
早紀「じゃあ、また連絡するわ。もう、私たちの事、嗅ぎまわらないでよね。」
清水「分かってるって。じゃあな。」
早紀は、ちょっとイラッとした顔つきを見せたが、1つ良いアイデアが浮かび、にやっと笑ってみんなが待つ恵美の家に急いだ。

早紀「みんなお待たせ。じゃあ、これからの予定を話すからよく聞いて。」
早紀はみんなの顔が良く見える中央に腰を下ろすと話をはじめる。
早紀「麻衣と美香は引き続き貴子の監視兼露出訓練をしてもらうわ。恵美と美紀は、あの石田と奈々に接近して会話を聞きだしてほしいの。面白い企画も考えてあるから。美穂、典子、晴美は加奈子を任せるわ。露出に快感を感じるようにさせて。しかし、絶対にイカせない事。加奈子の絶頂は私達が管理するから。私は、統括をしながら次の計画を実行するわ。」
恵美「次って何よ?」
早紀「まだ、教えな〜い。ふふ、楽しみにしてて。」
美穂「ねぇ、智子は?」
早紀「う〜ん、とりあえず8月までは何も出来ないわね。あの清水って男と約束してあるから。あの男は、危険人物だけど、やり方次第では、私達にとっても利用価値のある男だからね。清水は私が管理するから。智子についてもちゃんと動きますから、心配しないの!」
美穂「もう! まぁ、でも、ちょっと面白くなってきてるからいいか。でも、ちゃんと智子を仕留めてよ。」
早紀「任せなさいな。」
恵美「会話を聞きだすって事は、盗聴器を仕掛けるわけ?」
早紀「そう。出来るでしょ?」
恵美「まぁ、何とかしてみるわ。で、石田と奈々どっちに仕掛ければいい?」
早紀「出来れば石田かな。」
麻衣「あな〜、露出訓練ってどうやるんです?」
早紀「適当に露出させてりゃいいよ。但し、誰にも見つからないようにね。」
典子「加奈子に快感を覚えさせるのは?」
早紀「私が指示を出すわ。それを実行させてくれればいいよ。」
晴美「絶頂の管理はどうすんのさ?」
早紀「カメラが設置されてるでしょ。それ見て一人エッチしてたら邪魔を入れてさせないようにするだけ。この前みたいにちょっと見られる位の露出を頻繁にさせればいいわ。でも、加奈子に対しては、ちょっと間を取りましょうか。あまり短期間に責めるのも良くないし。1週間ほど放置するわ。それからだね、加奈子については。」
恵美「面白い企画って言うのは?」
早紀「それはね、ふふふ。」
早紀は、手を口にあて意味深な目つきでみんなを見てから話し出した。

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