羞恥ゲーム
〜自分の保全と欲望と〜
小早川:作

■ 第二章76

清水『ダメだよ、下げちゃ。大丈夫、マスクを付けているんだから。普段の理性に惑わされた智子じゃなく、本当の素の智子を出してみろ。大丈夫、誰も何も言わないしバレないさ。ここには、智子と俺だけしかいないよ。』
智子『…』
清水『バスケの試合では、智子はいつも体育館で主役だろう。今は、この公園の中で智子が主役なんだぜ。体育館よりもここが一番智子を輝かせる最高のステージ場なんだよ。』
智子の耳元で早紀に言われた通りの悪魔の誘いをする。
智子もまた、この過激なシチュエーションの中で、月明りがステージを照らすスポットライトの様に思えてきて、智子の目が涙で潤んでおりそれが輝いている様に見える。
智子は、自然と足幅が開き少し前に進む。
岸のギリギリに立ち天を仰ぐ様に両手を広げた。
清水は、ニヤリと笑顔を見せるとそっと智子の側まで行き脇から両手を入れおっぱいを更に突き出す様に揉みしだいた。
智子は、姿勢を崩す事なく立っていたが、口から吐息がもれている。
清水の右手が徐々にさがっていき、智子の股間の毛を撫で擦る。更に指が奥まで進む。
智子は、体を清水に預けるようにもたれ、小さく喘いでいる。

そんな姿は、石田の目と手に持っているカメラにはっきりと写っていた。
石田「すごい。。。」

清水は、智子の痴態をしばらく楽しんだ後、智子を茂みの中まで連れて行く。

石田の視界から消えて、暫くの沈黙。。。
"もう終わりかな"と思った石田は、しゃがんだまま後退りする。
突然背後から誰かが覆い被さってきた。何事かと目を見開き、振り返ろうとしたが、首を固定する様に腕を絡め口を塞がれた。喉元に何か冷たいものが当たっている。
石田は、恐怖で全身を震わせている。
背後の男「動くな!」ドスのきいた男の声。
背後の男「ここで何をしていた?!」
石田は、震える事しかできない。
背後の男「何を見ていた?」
石田は、目を男の方に向ける。
――さっきまで智子先輩と一緒にいた男だ!――

清水「今、手に持っているカメラと鞄を下に置け! 携帯と財布を出せ!」
石田は、震える手でカメラを置き鞄から携帯と財布を取り出す。鞄はそのまま地面に置いた。
清水「ようし! 財布と携帯を鞄の上に置いたらゆっくり立ち上がれ!」
石田は言われるがまま鞄の上に置き、喉元に感じる冷たいものの動きを気にしながら、背後の男と一緒にゆっくり立ち上がった。
清水「いいか! よく聞け! 今日ここで見た事は誰にも言うな! 忘れろ! 分かったか?!」
石田「………は…い。」
清水「よし! 今日の所は許してやる。しかし、キサマが約束を破る様ならキサマの家族共々血祭りにしてやるからな。分かったか?!」
石田「……はい。」
清水「よし! このまま振り返らずにゆっくり去れ! 音を立てるなよ。行け!!」
清水は、石田を公園入口の方に押しやった。石田は、前のめりに立っている。ゆっくりと足を進め、振り返る事無く、公園から出ていった。
石田は、公園の外に出た。喉元に冷たいモノを感じていた場所がチクリと痛みを感じて手を当てる。
指に少量の血が付いた。
石田は、血を見て背筋が凍り付いた。
そのまま家まで走って帰る。


清水は、走って去って行く石田を見送ると、智子の元へと急いだ。

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