体罰
ドロップアウター:作

■ 15

 全裸になった私は、股間を両手で固く押さえて、先生の前にうつむき加減で立っていました。胸がドキドキして、息苦しいです。それと、やっぱり寒くて、全身に鳥肌が立っていました。
(恥ずかしい・・・それに・・・寒いよ・・・)
 肩が上下にカタカタと小刻みに揺れています。
 私は、不安に思いながら佐伯先生の顔を見つめました。私がパンツを脱いでから、先生は何も言いません。また叩かれるのかな、と私は思いました。でも、これからどんな罰を受けることになるのか想像するゆとりは私にはありませんでした。今はただ、とてつもない羞恥心を抑えるのがやっとでした。
 佐伯先生は、ふと口元に笑みを浮かべました。
「だいぶ参っているようね。唇が少し青いわ、やっぱり寒いか・・・。それに、あなたの体、全体的に赤いわね。特に頬の辺り・・・。さっきから強がっているけど、やっぱり、恥ずかしいのよね・・・」
 先生の言葉は、まるで私をいたぶっているように聞こえました。私はゾクッとしました。急に、怖くなってきたのです。
 佐伯先生は一度私のところから離れて、部屋の奥にある戸棚のところへ行き、何かごそごそやっていました。
(先生・・・何をしてるの・・・?)
 私はますます不安になりました。
 私のところに戻ってきた時、先生の右手に何かが握られているのが分かりました。
 それは、包帯と、竹製の三十センチ物差しでした。
(何に使うのかな・・・?)
 妙に胸騒ぎがしました。私の心の中で、ものすごく嫌な予感が沸き上がってきたのです。
 先生は無言のまま、なぜか、私の背後に回りました。
(先生・・・何を・・・するの?)
 私がそう思った、その時でした。
「あっ!」
 私は思わず声を上げてしまいました。
 先生はいきなり、私の両腕をがっとつかんだのです。そして、両腕を強引に背中のところに持っていこうとするのです。
「痛い!」
 佐伯先生の力は意外に強くて、二の腕に鈍い痛みが走りました。あっという間に、私の両手は股間から引きはがされてしまいました。
 もちろん、その瞬間に私の一番恥ずかしいところはみんなに丸見えになってしまいました。
(いやっ!)
 私は、声を上げそうになるのを何とかこらえました。
 そのうち、先生は私の左右の手首をくっつけました。やがて、手首に何かを巻きつけるような感触が伝わってきました。それが包帯だということは、すぐに分かりました。
 私は、両腕を後ろ手に縛られた格好になっていました。
 先生は「作業」を終えると、私の前に戻ってきました。
 包帯は、あまりきつくは締められてないらしく、圧迫感はあまり感じられません。ただその分、結び目だけはしっかりしているみたいで、引っぱってみてもほどけそうな感じはしませんでした。
(あ・・・)
 まさか縛られるとは思ってもいませんでした。私は、全裸にされた羞恥心も忘れて、ただ呆然としていました。
 佐伯先生は、また不気味な笑みを浮かべました。
「ホントは、こんな手荒なことはしたくないんだけどね・・・女の子に、股間を隠すな、というのが無理な話でしょ? 罰の時は隠していてもらったら困るから、仕方なくこうさせてもらったの」
 先生の「股間」という言葉を聞いて、一瞬忘れていた羞恥心がよみがえってきてしまいました。
「いやぁ・・・!」
 私はとうとう、恥ずかしさに悲鳴を上げてしまいました。
 先生はなぜか、にこっと笑いました。
「そうそう・・・辛かったら、今みたいに声を上げていいのよ・・・ううん、もっと泣き叫んでもいいのよ・・・そんなやせ我慢をしなくても・・・だって女の子だし、恥ずかしいのが当然よね・・・」
 そう言いながら、先生は私のところに近づいてきました。
 何だかすごく怖くて、私はもう声を上げることさえできません。
 先生は、私とバレーボール一個分くらいの距離にまで近づきました。
(えっ・・・何・・・?)
 先生は、私の顔の下を見下ろしました。
(やだ・・・!)
 体を観察されているのに気づいて、私は顔が熱くなるのを感じました。
「ふふ・・・やっぱりまだ子供ね・・・」
 先生は、妙に明るい口調で言いました。
「あなた・・・おっぱいはまだまだ小さいわね・・・お椀型で形はきれいだけど・・・ブラジャーをするのはまだ早いんじゃないの?」
「い・・・」
 私は「いやっ!」と叫びそうになるのを必死でこらえました。

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