特待生
kyousuke:作

■ 第2話 男も女も関係ない 1

 このような体になって一週間後、ようやく携帯が戻って来た。早速兄に連絡を取る。
「うん、携帯紛失していた……」
「今度ストラップ送るからな、本当に大丈夫なのか?」
「うん……アッ……本当に!」
 私はハンズフリーをつけて喋っていた。今私は秋口先生に座位で交わっていた。小刻みのストローグで私は早く話を切り上げたかった。
「こっちの方だけど、どうやら伯父さんとお祖父さんが動いている」
「えっ〜〜〜」
「お父さんの実家の近所で殺人事件が起きたんだ。それでその現場になったマンションの母子が失踪しているんだ。関連である暴力団の事務所からその薬がガサ入で見つかった……」
「錠剤の瓶探して見たけど無いし」
「もう探すな! いいな!」
 兄は電話を切った。
「お祖父さんって……元刑事とか?」
「はい、鬼の柊って呼ばれていました。伯父さんは広域捜査課の係長ですし」
「蜂の巣になっているな」
 彼はそう思った。

 大体の事は分かった。まずこのドーピングドラックは2種類あって本来の目的で使用している生徒と私の様な性欲処理生徒用がある事だ。そしてこの薬の発展型は環境ホルモン対策の切り札であり、少子化対策の切り札でもある……国が絡んでいる事も容易に想像が付く。
「サユリン〜〜〜」
「真央ちゃん。いつからそうなったの?」
「え〜〜と5月頃。初めはいやいやしていたけど……快楽が病みつきなって……でも私一人じゃあキツイから誰か陥れようって言う話があったけど、サユリンがあんな事したからね。で、体質とか遺伝子とか調べていけるって言う事で」
「男性とかも居る訳だよね」
「うん、少ないけど、PTAとかスポンサーの奥様と楽しんでいるそうよ」
 案外この学校って人材の使い方が旨い……。私と真央は風呂場の脱衣所にいて、涼子さんとそれにくっ付いている少女がいた。ロングヘヤで何と無く清楚な子だ
「でもね、ここにいる女子はフタナリだけではないのよ」
「あっ、よしてください!」
 ジャージをずり下ろし、プルンとした肉棒が露になる。更にシャツを剥ぐと私に劣らない胸があった……。
「シーメールって知ってるかしらね」
「両性具有と違って秘所が無い」
「サユリン博識〜〜〜」
「医者の娘に官能小説の姪っ子をしていればわかるわよ、でも本物ですよね」
「この子は精嚢を中に入れていて、後はドラック。すごいでしょ」
 涼子さんって両刀使いと言う事実も分かった。でもこれってシーメールも入るから相当なディープだ……。
「彼女の名前は田中 優実、本名は田中、勇よ……この子の場合も特待生だけどね、ある事情でそうなったの、聞きたい?」
「これ以上聞いたら普通の生活が出来なくなりそうですから」
「マユリン〜〜気にしなくていいのに〜〜」
 脳天気に肩を叩く真央、それにしても混浴とは……私は改めて憂鬱だった。

 浴槽は広いし何よりも洗い場はソープランドさながらの行為にSEX各種もしていた(スカトロは駄目だそうだ)。
「まあ、いつもの事だしその内なれるから」
 私は自分にそう言い聞かせた。

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