売られた姉妹
横尾茂明:作

■ 妹の秘密1

(綺麗で優しい…私の自慢のお姉ちゃん、そんなお姉ちゃんが借金の形に脅され…あんな恥ずかしいもので…犯されてるなんて…)


「お姉ちゃん…最近私とお風呂に行かなくなったけど…いつ行ってるの」

夕食後、テレビを見ながら雅美が気が付いたようにポツリと言う…夕紀はドキッとするが、すぐに笑顔に変えて応える。
「雅美が学校から帰る前に行ってるの…」

「お姉ちゃんがコンビニ辞めたの…私…もう知ってるよ…」
「今…働いていないと思うけど…お金…どうしているの…」

「………………」

「オジサンに貰っているの? …借金も返してないのにどうしてオジサン…お姉ちゃんに、お金なんか…くれるの?…」

「お姉ちゃん! …もう隠さないでよ、全部教えてくれてもいいじゃない! 雅美もう子供じゃないんだから!」

雅美は怒ったように立ち上がり、夕紀の言葉を待たず奥の襖を開け、振り返って姉を睨み付けた…そして悲しい目に変わり…襖を静かに閉めた…。

(雅美ちゃん…ゴメンネ…もう…隠しておけないわね…)
(でも…あんな恥ずかしい事…雅美にはとても言えないの)
(あぁぁぁ…私…どうしたらいいの)

最近の姉妹間のギクシャクする会話に雅美はとうとう終止符を打ち込んだ…。
姉妹の虚構劇は…もう耐えられないところまできていたのだ…。

夕紀は目に入らないテレビをボーと見ながら…これからの事をぼんやりと想う…。
可愛い妹の…これからのことを考えると胸が痛んだ。

取り留めのない想いに区切りをつけ…台所に行こうと座布団からお尻を上げた…。
ウッ…肛門に装填したプラスチック棒が動いて腸壁を圧迫する、肛門は常に広げられた感覚がつきまとい、自然と神経はお尻の極点に集中した。
買い物にいっても内臓の異物は歩くたびに感じられ…腸液が洩れて下着にシミを作った。

(オジサンを悦ばす玩具と化した私…今はこんな物でお尻の穴を広げられ調教されていると知ったら…雅美…私を軽蔑するどころか、失神してしまうかもしれない…)

(あぁぁー私ったら…なんて破廉恥な事をしているの…あんなことされても…拒否する勇気もなくオジサンのなすがままに恥ずかしく遊ばれて…私…もう女の子の恥も忘れてしまうのね…)
夕紀の目から次々に涙が零れた…。


その日、バスケットボールの地区大会が中学の体育館で開かれた。
そのため雅美が所属している卓球部の部活は休みになった。

雅美はいつもより三時間も早く家に着く…朽ちたアパートの階段を上り、ドア前に立って鞄から鍵を取り出そうとしたとき…ドア奥でかすかな悲鳴が響いた…。

(お姉ちゃんいるんだ…)
ドアのノブに手を掛けた…その時、急に開けるのが躊躇われた…奇妙な胸騒ぎを感じたからだ。
雅美は…ためらいながらも少ししゃがんで鍵穴から部屋の中を覗いた。

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