■ 2
親指と手のひらで乳房を掴みながら、人差し指で突起した乳首に触れる。
同時に秘所を指でかき回す。第一間接をその中に埋め、リズミカルに回転させる。
これが晴美のいつもの自慰。
いつもと違うのは、脅迫されてやっているいうこと。
そして、その行為を見られているということ。
それは晴美の体にいつもと違った感覚をもたらしている。
隷属と羞恥。
「ああっ!」
『気持ちいい? 見られながらオ○ンコ弄って気持ちいいの?』
「いや……。そんな言い方しないで……!」
『あはははは。いやなら止めればいいのに、もう止まらないって顔してるよ』
「それは、あん! 脅されてる、ひぃ、から……だから……だから!」
晴美の喘ぎに刹那的なものが混じる。
背中を仰け反らせ、閉じていた足はいつの間にか開いていた。肉欲におぼれる様を隠そうともしない。
『指をもう少し深く入れてみて』
「そんなこと……うあっ!」
『胸の方の手を下に持っていって、クリト○スをつまんで』
「もう、許して……ひぁああん!」
快楽におぼれる晴美はもう受話器の声のなすがままだった。
実際に自分を責めているのは自分の指と手だ。
だけど彼女は確実に『ご主人様』に嬲られている。
「晴美、だめ……! もう、耐えられない……イっちゃう……!」
ひときわ大きく痙攣し、背中を今まで以上に仰け反らせる。
膣内にもぐりこんだ指が、強く締め付けられた。
「あああああああああああッ!」
いつも以上の絶頂に、晴美は意識を朦朧とさせる。
そんな状態の晴美に、受話器から聞こえる『ご主人様』の声。
『すごいや、お姉さん。思ったよりも淫乱なんだね。ああ、写真は一つ破棄しておくから』
「……しゃ、しん……」
『次の命令はなににしようかな? すごいのを用意するから期待して待っていてね』
ツーツーツー。電話が切れる。
そして時間がたつにつれ余韻も薄れ、自分の行為を思い出す。
乱れた制服。濡れた下着。それがさっきまでの痴態を証明していた。
晴美は心を押し殺すように、無言で制服を脱ぎ下着を着替え始める。
次の命令。すごいのを用意する。
最後に聞こえたその言葉を思い出し、晴美の動揺は増すばかりだった。
今の快楽を拒む心と、今の快楽を望む心。そのふたつが彼女を動揺させていた。
<ご主人様より。
このまえのオナニーはすごかったね。ボク、すごく興奮しちゃったよ(^o^)
お姉さん、エッチな才能があるよ。ボクが開発してあげるね(^^)
そういうわけで次のお願いは『ノーブラノーパンで電車に乗ること』だよ。
○×駅7時33分発の△□行きの四車両目。真ん中の扉にのってね>
『ご主人様』からメールが来たのは、あれから3日後。
その間、晴美は監視されているかもしれないと怯えながら生活していた。
警察に駆け込もうとも思ったが、それを行うだけの勇気もない。
服を着替えるときは特に細心の注意を払って着替えていた。
今日も何事もなかった。そう安心してベットに横になったときに、例の携帯電話がメールの受信を伝えてきたのだ。
電車に乗ること自体は問題ない。もともと○×駅は通学で使う経路で時間もいつもより少し遅れる程度だ。遅刻することはない。
だけどノーブラノーパンは……。
逆らいたくても逆らうことは許されない。
涙に濡れた顔を隠すように枕に顔を埋め、その日は眠りについた。
いくら制服を着ているとはいえ、下着を着けずに外にでるのは躊躇われた。
乳首が制服とこすれて敏感になってくる。陰部が直接空気に触れ、何も着ていないような錯覚に陥る。
少し遠回りをしてできるだけ人通りの少ない道を通っていくが、駅前はそうも行かない。
かばんで胸を押さえながら、早足でホームに駆け込んでいく。
恥ずかしさをこらえて乗り込んだその車両は、立つ場所を確保するのも困難なほどに満員だった。
ドアが閉まり、電車が発信する。
とにかくこれで『命令』は終わったんだ……。ほっとする晴美の太股に違和感が走った。
生暖かい何かが這い上がっていくような感覚に体をふるわせる。
痴漢されてる! 振り返って痴漢の顔を確認しようとしたときに、晴美の耳に囁かれる言葉。
「写真。ご主人様。命令されてるんだろう?」
そんな三つの単語。それだけで晴美の動きは凍りつく。
それを隙と見たのだろう。太股からスカートの中に痴漢の手が滑り込む。
痴漢の手を押さえようとするが、その腕を押さえられる。
もう片方の腕も押さえられ、制服の上から胸を揉まれる。
まるで申し合わせたかのような動き。包囲網は一瞬で完成し、晴海はその真ん中で両腕を押さえられ立ち尽くす。抵抗できない晴美の体を、複数の手が愛撫しはじめた。
でけぇ胸だぜ。弾力あるし張りもある。若いっていいねぇ」
「や……直で、胸……こね回さないでぇ……」
制服の下からもぐりこんだ男の手は晴美の乳房を揉み始める。
力強く、大胆に。遠慮を知らない男の手。
他の痴漢たちに見せ付けるように上下に揺らし、時々乳首を人差し指と親指でこね回す。
晴美の胸は男の手の中で形を変える。そこから逃れようと歪み、だけど逃れられずに思うが侭になる。
「いいシリしてる。上玉だ」
「そこ、ちが……! ひぁ……う!」
スカートの中に滑り込んだ痴漢の手は、晴美の尻を直でなでる。
ヒップラインを丹念に撫で回す。少女の感度を試すように優しく。時に強く。
晴美の過敏な震えと息の乱れを察知し、その手は菊座のほうに伸びてゆく。
まずは人差し指でその入り口をなぞるように。
嫌悪感と未知の快楽が少女の顔に混じるのを確認すると、その指をえぐる様に菊座の中に進めていく。
未開発の穴の抵抗は強く、指はなかなか進まない。
だがそこから少女にもたらす感覚が、少しずつ抵抗を弱めていくだろう。
ゆっくりやろう。どうせ獲物は抵抗しない……。痴漢はそんな笑みを浮かべた。
「オジサンが気持ちよくさせてあげるからね」
「え……。震えてる……何? うぁ……しびれるぅ!」
そしてスカートの中にもぐりこむもう一つの手。それは晴美の陰部に迫る。
内股を閉じてその侵入を防ごうとしたが、別の痴漢の手が晴美の太股に伸び、その動きを止める。
男の手は晴美の陰部の入り口を探し当てると、そこに何かを押し当てる。
冷たい卵状の何か。それは晴美の女陰の入り口で振動する。
小刻みに震えるそれは、さざ波となって晴美の膣を震わせる。敏感な女性器はその振動を快楽に変え、晴美の脳を揺さぶる。
ローター。その存在は晴美も聞いたことがあった。友人とそんな話をしたことがある程度。
それがこんなに気持ちいいなんて……。
ローターの振動に晴美の膣は次第に濡れ始め、少しずつローターは埋まっていく。
それが中に入るにつれて晴美の息は荒くなり、男たちの愛撫に抵抗する力も弱まっていった。
「だ……め。人、見てる……。こえ、出ちゃう……!」
「はっ。下着つけずに電車に乗る痴女のクセに、ウブな反応だぜ」
「そんなコトいわれると、意地悪したくなるな。クリト○スにローターを当ててあげよう」
「んっ! は……っ!」
「はは。いま軽くイッたな。ア○ルしぼみやがった」
事実を指摘されて、晴美は俯き顔を紅くする。
達した体は小刻みに震え、その膣から流れる愛液は太股を伝わっていく。
痴漢の一人がそれを指で掬い取り、その指を晴美の口に持ってきた。
「お前のマ○コ汁だ。舐めな」
突き出されるその指を、晴美は無意識でくわえ込む。口の中で丹念にその指を舐め始めた。
命令されることに逆らえない。快楽とともにMの刻印が心に刻み付けられていく……。
|