2007.11.29.

獣欲の生贄
02
フェラ男優



■ 洗礼2

「君も自分が力になれると思ったから、ここに来たのだろう? ちがうかい……」
「……」
「君のお母さんを愛していた……、狂いそうなほどだ。 君のお父さんは僕の研究も愛する女性も全て奪ってしまった。 ふふ、そうひがみ、嫉み、そして復讐まで考えたのさ。 君がお母さんそっくりに美人になったのは完璧なシナリオだ。 どうだい、君は父親思いの聞き分けのよい箱入り娘だと聞いているけど、耐えられそうにないなら、ここで帰ってもいい、これは君ら親子に服従してもらってこそ意味があるんでね」
菜実は耳を塞ぎたかった、どんなひどい仕打ちを受けるのだろうと想像もできず身体は震えた、母の代わりに辱めを受けるのだろうが……男性経験すらない菜実にとって、それは過酷にすぎると思った。
(……パパ。許してね、菜実はここで汚れてしまいそうです……)
「……最後に教えてあげよう。 こんな外道に落ちたのにはもう一つ理由がある」
菜実は深刻そうに言う社長の顔をチラリと見た。
「おれは……癌なんだ、あと半年と宣告された。 だから、俺が死ねばこの狂気も終わる……」
菜実は社長の顔をじっと見た。
(……半年、半年間耐えればパパは再起できる、もうじゃまされることもない……)
「わかったかい、言っとくがウチがあと一押しすれば君のお父さんの会社は明日にでも倒産するよ」
菜実の目が涙に潤み、唇をかみしめて社長を睨んだ。

「わかりました、……私は、どうすればいいんですか」
「ふふ、ああ、今はちょっと待っててくれよ、動物って死期が近づくと本能的に子孫を残そうとするらしいが、人間も同じかもしれないな、最近、やたらと性欲をもてあますんだ、もっとも我慢などしないがな……」
社長はそう言うとぐいとのけぞり両足を投げ出した。 菜実の目にとんでない光景が目に入る。
「なっ! いやぁ……」
驚いて口を両手で塞ぐ菜実の眼に飛び込んできたのは、さっき半身だけ見えていた女性が社長の股間に顔を埋め上下に律動している姿だった。

「ふう、じゃあそろそろイクかな……」
社長が両手を女性の頭に乗せたかと思うと、さきほどより早く激しく頭を上下させるように促す。
「うぐっ……んんっ」
くぐもった苦しそうな呻きが漏れる。 ストロークが激しくなると女性の背後からでも赤黒く唾液で濡れ光る肉棒の根元が見え隠れする。
「うぶっ! ぐっ……」
社長が頭からてを離したかと思うと、女性の激しく上下していた動きがピタリと止まった。 女性は肩をすくめながら必死に何かに耐えている様子だった。
「ふうぅ……出たな、溢さないでくれよ」
菜実は想像することを躊躇った、おそらくいま行われた行為は女性の口腔内で射精をしたに違いないと思ったが、貞操観念の固い菜実にとっては常識で考えられないことだった。
(うそ!……まさか、そんな……ことって……)
「ふふ、菜実ちゃん!」
社長が大きな声で呆然としている菜実を呼んだ。
「こんなこと見るのは初めてかい? 今日は菜実ちゃんに会えると思ったら我慢ができなくてね、さっきからずっとおしゃぶりしてもらってたんだよ。 菜実ちゃんに会ったら興奮してすぐに射精してしまった、せっかくだから最後まで見ていきなよ」
社長はゆっくり女性の頭を引き離すと、肩を押して菜実に見えるよう女性の体を半身に向けた。
まだ二十代の若く美しい女性だった、眼を閉じ口に何かを含んだように上向き綺麗な茶髪の巻き髪を背中に揺らす。 のけぞった胸のラインが豊かなバストを強調し、菜実とは違う大人の女性の妖艶さをうっすらと汗ばんだ顔にも滲ませる。
「ゆっくりと、これに吐き出すんだ……」
社長が女性の口元に持ってきたのはクリスタル製の大きな灰皿のようだった。
女性は目を閉じたまま顔を戻すとわざと菜実に見えるように右の髪をかき上げてから、ゆっくりと赤く卑猥な唇を開いていった。 開いた口腔内に白く粘液質の精液が大量に溜められているのが見える、唇を大きく開いていくとその白濁液は流れ赤い唇の端から溢れ、白い筋となってクリスタルの器に落ちていった。
「いやぁ……ああ、いやぁ」
菜実はあまりに衝撃的な光景に目を覆いたかった、初めてめにする男女の性交がこんな形で行われるなんてなんて自分は不幸なんだろうと嘆いた。

やがて女性の口内から全ての精液が垂れ、吐き出されるとクリスタルの器の底にたっぷりと白濁したドロドロの液が溜まった。 女性はうっすらと目を開け菜実のほうに視線を投げかけたような気がした。
「そうだ菜実ちゃん、一つテストをしよう。 この僕がいま出した精液を舐めてごらん」
社長はこともなげに言った。
菜実の目が丸くなる。 だいたい精液など見たことも触ったこともない、まして口に含むなどとても汚いことのように思えた。
(そんな、無理……絶対。 汚い……不潔よ)
「しょうがない子だな、じゃあ君彼女にこれを舐めさせてくれないか」
社長はいま自分が口内射精した女性に、菜実にその精液を味あわせるように命令した。 
実のところこの女性も新入社員でまだ一週間しか経っていないのだった、ただしここのところ社長のお気に入りで、毎日のように呼ばれ性欲の処理をさせられている。
「はい、かしこまりました……」
忠実な部下は菜実のもとへと向かった。
「いや、やめてください! そんな、できません!」
必死に拒もうとする菜実。
「あなたも……ここに来た理由があるんでしょう……」
美しい女性は菜実の目を悲しげに見つめて言った。
(ああ、そんな、こんなことって。)
菜実はがくりとうなだれる。
「わたしが呑ませてあげる……」
綺麗な白い喉を見せて上向きクリスタルの精液を僅かに口に含む……。
菜実の目を見つめて顎に指をかけ上向かせるとおもむろに唇を合わせていった。
(ああ、いやぁ……やめてぇ……)
トロリと菜実の口内に未知の粘液が流し込まれた……。

「うっ! うう……!」
社長の出した量に比べればほんの僅かな量の精液、それもこの女性の唾液で薄められたものだったが、菜実にとってはそれでも耐え難い代物であった。
トロトロとぬめる卵白のような感触も不気味だったが、ツンとする刺激臭と栗の花とプールのカルキ臭が混ざったような匂いが口腔から鼻孔につきあげて脳天を突き抜けるようなショックだった、じっと含んでいると舌が痺れるような苦味が広がってくる。 およそ口に入れていいものには思えなかった。
(ううっ……こんなモノ、味わうなんてモノじゃ……ない。 気持ち悪い……)
「うえっ……ごほっ、ごほっ……」
菜実は女性の過酷な精液のキスが終わったとたんに嘔吐して咽た。
全てを吐き出しても口内のぬめりは取れず、嫌な味と臭いが残る。
(パパ……菜実は、もうこの男に汚されてしまいました……パパ、許して)
菜実は大粒の涙をこぼし床に座り込んだ。 まだ処女を散らされたわけでも膣内で中出しされたわけでもないのに、とんでもない屈辱感と陵辱された気分だった、男の精液を口にするなどというはしたない恥ずかしい淫蕩な行為をしてしまった自分をひどく嫌悪した。
「ふふ、菜実ちゃん美味しかっただろ。 初めての体験に感動して泣いちゃったのかな、言っとくけど明日からは君が彼女のように僕を喜ばせるんだよ、いいかい、学校が終わったらすぐに迎えの車に乗るんだ……いいね」
菜実は社長の言葉を聞いて気を失いそうだった……。 明日からはもっと酷い陵辱を受けるに違いなかった。 キスをした女性が優しく菜実の頬を撫でた……、その目は自分と同じ境遇を慰めるかのように哀しみに満ちていた。



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