2010.05.12.

許して悪魔様
03
非現実



■ 命を大事にね3

魔王ナントカは決して笑わず、怒らず……今までも全く表情は変わらない。
だが、この時ばかりは緑色の顔が妙に真剣な表情になった。

「この種付けはとても危険なものだ、故に罪人にしか行わん。
約束を破れば、種の宿主も死ぬのぞ?。」

何だか本当に嫌な夢だ。
そして夢に抗議してる自分もホトホト嫌になってきた。

「……解ったわよ、早くしなさいよ」
「良い度胸だな小娘……いいだろう、早速儀式を始めようではないか」
「そろそろ覚めてくれてもいいんだけどねぇ〜」

夢の中でセックスするのはちょっと自身が情けない。
寂しい人間とは思いたくないのが心境だ。
何やら魔人ナントカが呪文みたいなのを唱えだした。
……片手でスカートを捲ったまま。
私の好きな某お笑い番組よりも、笑えるようなシュチュエーションである。

「覚悟はいいな、罪人希美子よ」
「何でもいいわよもぉ……」
「ぬっぅんん!」

全身全霊の力みであろう、全身の緑肌の血管が浮き出て目がこれでもかと言う位に見開かれた。
……片手でスカートを捲りながら……。

「……」
「ふっぅ……ふぅぅぅうぅ〜〜〜〜〜……」
「……あっ!」

息吹を静かに整え、魔人ナントカは今度は両手でスカートを捲り上げた。
そう言えばスカートの中身のパンツはまだ穿き変えていないのを思い出し、急に恥ずかしくなった。
男の人とHをする時に必ず用意している勝負下着である。
今日の男の人は清純的なのが好みと言っていたので、白のフリルがふんだんに使われたシルクの下着だった。
(ぁ……ちょっとこれって……どんだけリアルな夢なのよ……)
股間のクロッチ部分には乾いているものの小さく黄ばんだ痕があった。

「…… ……」
「……」
「……」
「…… ……あの……ちょっと恥ずかしいからもう手どけてよ」
「……まだだ」
「……何も起こらないジャン」
「暫し待つのだ」
「いや……だからスカートを捲るなって言ってんのよ。
どうせ夢なんだから何も起こるわけなん!!。」

途端、電流が走ったように身体がビクビクッとうねった。
そして…… ……じわじわと下半身が熱くなる。

「ぇ……え……ええ?」
「見よ、悪魔の子が種付けを始めるぞ」
「ぁっぅ!」

魔人がスカートを剥ぎ取った。
恐る恐る私は股間に視線を向ける。
それは信じられない……想像絶する……ありえない光景が目に入ったのだった。

「…ぁっぁ〜ぁぁ……ぁ〜はぁ〜〜ぁぁぁ……ぁぁぁぁ……」
「クックック……罪人希美子よ、これから悪魔の子が種付けを始めるぞ」
「ぁっぁああああああああああああああ〜〜〜っぃぃいいやっぁぁああ!!!」

とても正気ではいられない事が起きている。
夢だといってもこれはチョット行き過ぎた悪夢過ぎる。
もう悪夢として脳が断定して起きていいようなレベルだ。

「あぁっぁぁっぁ……いゃぃゃぃゃぁぁ……取ってぇ……取ってぇぇえ!」
「まだだ、ようやく魔の使いがお前を雌と認識した所だからな。
これから種付けの挿入が始まるのだよ。」
「ひぃぃいい…ぁっぁあああ……ぃぁぁあぁだぁあ!」

私の股間に突如現れたのは手の平サイズ上の毒々しい色をした赤黒い貝だった。
二枚貝らしく、私の股を下から挟み込むようにしてくっ付いたのである。
赤黒い二枚貝は、細くウネウネと蠢く「触手?」を持っており、それが私の下半身を弄るのだ。

「きゃああああぁ……ぁ……ぁぁ……ぁぁ」
「クックック……どうやら嗅ぎわけたようだな、精液の死骸を」

数十本という触手が……パンツを溶かし始めたのである。

「夢ぇ、覚めてぇえええ〜〜〜いぁぁああ、もおっぅ覚めてよっぉ!」
「そぉら……種付けが始まったぞ」

もう見る事など出来ないほどにおぞましい自体になっていた。
……それは体感で解る。
守られていた下着が無くなった下腹部のスースーする感覚。

「ヒィアッァフウッァ……ァッァかはっぁ!?」

張り付いた悪魔の使いとかいう赤黒い二枚貝の無数の触手(?)が私のオ○ンコを貫いた。
Hが好きな私ではあるが、例えオ○ンチンとは違う極小の物を何本も入れてみた事など無い。
しかも、それぞれが四方八方に動くのである。

「あぁぎぃう…やっぁめ…て…ぇぇ……んぁぅもぅ!!」
「安心しろコイツは下等生物、もう直ぐしたら射精するであろう」
「っぁか…はっぁはっぅぁああ…んぅぁああは!!」

ウネウネ自由奔放に動く触手は膣内を蠢き、やがて……・。

「!!」

次々と射精を始めたのである。
細かった触手が一瞬大きくなり、膣内に入って蠢いていた先端から勢いよく迸る何かが入ってゆく。
それは……Hをして限界に達した男の人のオチ○チンのソレにそっくりだったのだ。

「っぁ〜〜ぁああ…はっぁはぁああ〜〜ぁ〜〜ぁ〜〜」
「クックック……流石は淫罪の者だ、悪魔の精液すら簡単に受け止める」
「ぁ〜〜ぁぁ〜〜〜〜ぁはあぁぁ……ぁぁ……」

膣内に出された精液(?)を全身全霊受け止めた私……。
(もぅいいでしょ……夢落ちさせてよぉ…ぉぉ……)
両手を吊るされた状態で息絶え絶えに嘆願するのであった。
久々に肩で息をしている。
制服の白のブラウスも汗でブラウスが透けるほどになっていた。
首のチョーカーである赤いリボンすら息苦しい対象になっている。
先の触手で嬲られた下半身は常に熱く、止まる気配の無い愛液が糸引いている。
例の貝の存在は消えていた。
息絶え絶えに私は魔王を見上げた。

「罪人の最初の務め、まずは果たしたようだな」
「はぁはぁはぁ…はぁはあ〜〜はぁ……」
「だが罪人希美子よ、役目はこれで終わった訳ではないぞ」
「ぇ?」
「種付けされた下等使い魔を見事産み落としてこそ、一の贖罪となるのだ」
「……そんな……生むって……私……」
「それだけ貴様の罪は重いということだ」
「私は…はぁはぁはぁはぁ…はぁぁぁ……互いに了承した上で……」
「この世界にそれは通用しない」
「……でもぉ……産むって……私、怖い!」
「産めるのはこの世界だけだ怯える事は無い、私が安全に産ませてやる」
「…… ……安全なの?」

夢と現実が混合していた。
そんなの気にする必要ない……という自分と、安全に産めるならちょっとは気が楽という自分。
夢は終わらない…… ……の?



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