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しかしやっぱりその手は素早く、ゾロの脚の間の奥にと潜り込んでいる。 「ん、あ……。」 「……だいじょぶ、かな。切れてねえよな。」 サンジはそろりと、ようやく閉じてきた秘奥を撫でた。 すっかり過敏になっているらしいそこは、表面をさらりと撫でるだけの淡い感触にも、ひくついてきてしまう。 「あーでも、すごいべとべと。……これ、ローションだけじゃねえよな。うわー、おれ、すごいたくさん出した? 何か恥ずかしい……。」 サンジの恥じらいポイントはそこなのか。訳わかんねえ。と思いながらも、恥じらうサンジが可愛いので、ゾロはつっこまないでおいた。 それに、こちょこちょと秘奥を撫でるサンジの指先に、ゾロの神経は集中してしまっている。 「あっ、あ、てめえ…っ、さっさと……。」 「あ、ごめん。つい素敵な感触にうっとりしてた。」 サンジがしつこくそこばかりを撫でているので、焦れてうずいてどうしようもなくなってきたゾロは、思わずすごんでしまった。 中を撫でられるのも気持ちいいと知ってしまった以上は、そんな些細な刺激だけでは足りなさすぎる。すっかり貪欲になってしまった箇所は、激しく口をぱくぱくさせて、入れる何かを欲しがってやまないのだ。 「ねえゾロ、おれ、後ろからしたい。いい?」 しかしサンジは、突然そんなことを云って、ゾロに体勢を変えるようにねだってきた。 わくわくきらきらとしているので、サンジの願いをかなえてやりたくはあるものの、後ろからではその、嬉しそうな可愛いサンジの顔が見えなくなってしまうではないか。 「顔が見えねえからやだ。」 なのでゾロは、きっぱりとそれを断った。 「おれの顔、見てえの?」 「見てえ。」 「……判った、ちょっと待ってて!」 サンジはがばっと飛び起きると、ベッドから下りて部屋の隅に向かった。 ゾロも思わず体を起こしてサンジの向かった方を見ると、そこには大きな姿見が、布をかけられた状態でひっそりと置いてあった。 ゾロはそれを、女が化粧に使うものと、信じて疑っていなかったのだが。 サンジは嬉々としてそれをひきずってきた。 「はい、ここに置けば、おれの顔見れるよな!」 そして、満面の笑みでほこらかに云うサンジに、ゾロは脱力しながらも、顔がにやけてしまうのは隠しきれなかった。 自慢げなサンジが、阿呆全開で非常に可愛かったからだった。 「好きにしろ。」 「うん!」 すっかりあきれかえりながらも、自慢げなサンジが可愛いので、何もかもゾロは許す。 サンジは鏡の角度と位置を調節すると、ベッドの上に戻ってきて、ゾロをむぎゅうと抱きしめた。 いきなりひっくり返されるのかと思っていたが、サンジはゾロの髪を撫でつつ、甘ったるいキスをふれさせてくる。 その心地よさにとろけそうになりながら、ゾロはサンジのこういうところも好きだなと、懸命に舌を差し出した。 甘く絡みとられ、そっと噛まれると、体に残った熱が簡単にまた燃え上がる。 ゾロはサンジの髪をぐしゃぐしゃにかき乱し、遠慮なくその舌を吸った。 サンジの手が、ゾロの肌を撫で始める。 どうやらすっかり敏感にさせられてしまったようで、肩や腕を撫でられてさえ、大きく身をよじりたくなるようなぞわぞわする感覚が走ったが、そのたびにサンジに舌を噛まれたり、軽くその場所をたたかれて諫められたりして、ゾロは必死にその感覚に耐える。 そうすると肌のざわめきはすぐに快感になって、ゾロは腰をもじつかせてしまった。 「……はあ…っ。」 ようやく唇が解放され、ゾロは大きく息をつく。 サンジの唇はそのままゾロの顔の輪郭をたどり、のどから、さらに下へとおりていった。 鎖骨を噛まれ、胸のまんなかあたりに口づけられる。 そのもうちょっと左右、どちらでもいいから乳首を舐めてもらいたくて、ゾロは体を揺らしたのだけれど、思わぬおねだりがサンジから出た。 「傷……、舐めて、いい?」 「……構わねえけど。」 夢に敵わなかった傷跡は、しかし、それ以上でもそれ以下でもない。それよりむしろ、最初の縫合が悪かったせいで、見た目のよいものではないことになっていることの方が気にかかる。 今まで気にしたことなどなかったし、その必要もないとは思うが、サンジが愛撫の対象としてその傷を見るのならば、いきなり心配になるのは不思議なものだ。 サンジはじっとゾロの傷を見つめ、ゆっくり顔を近づけて、そっと唇を付けてきた。 ゾロはぞくりと体を震わせる。 真剣な顔をして、丁寧にキスをしていくサンジは、やはり相変わらず可愛い。 少しずつ間隔を置いて、幾度も口づけてくるサンジのキスに、ゾロは興奮を高めてしまう。 普段チョッパーの診察で、さわられたり何か塗られたりはしているけれど、その時には全く感じないような、快感のざわめきだ。 傷の一番下まで口づけたサンジは、舌を出してぺろりとそこを撫でた。 「あ。」 腰の奥の方から、ぞくぞくっと、大きな震えがまた走る。 サンジの顔の近くでは、ゾロのものがまたすっかり大きくなってしまっていたが、サンジはそこには構ってくれず、ぴちゃぴちゃと傷を舐め回しつつ、少しずつさかのぼってあがってきた。 「あ、…んぁ、は、あ、あっ……。」 ゾロは肩を震わせ、びくびくと腰を揺らしながら、懸命に敷布を握りしめた。 「ゾロ……、傷、いいの?」 中程まで上がってきたあたりで、サンジに声をかけられれた。 サンジはまっすぐにゾロを見つめている。 「てめえに、されたら……、どこもかしこもいいんだよっ。」 ゾロはサンジの言葉を、半分だけ否定した。 傷がいいのではなくて、サンジの愛撫が気持ちいいのだ。どこをどうされても感じるし、ゾロも、サンジのくれる快感を、一生懸命受け取りたくなるのだ。 ――――そういうことにしておきたい。 「ゾロ、大好き。」 サンジは嬉しそうに笑うと、ずいぶんと機嫌を良くした顔になって、傷への愛撫の続きをはじめた。 サンジが笑うとゾロも嬉しい。 しかし、全治二年の直りきらない傷跡は、その分意外と敏感だったようで、ゾロはしきりに腰をくねらせ、声を零し続けてしまった。 「んっ、ん……ぁ、あ、は…ぁっ。」 サンジの舌使いはますます熱心で、ゾロは背を反り返られ、背後についた腕を突っ張らせる。 ようやく上までサンジが傷を舐め終わる頃には、ゾロはすっかり高ぶり、勝手に腰が浮き上がってしまうような状態だった。 「ゾロ、かわいー。」 だからかわいいのはおれじゃなくててめえだ。と、にこにこしてゾロを見つめるサンジに、云い返している余裕もない。 サンジはゾロの腕を撫で、背を抱いた。 無言のままだが、ゾロを寝せようと伝える仕草だ。 ゾロは素直に敷布に背を戻し、それから、サンジの手とキスに導かれるまま、うつ伏せになった。 とは云っても、前のものがすっかり勃ち上がっているので、変に腰だけ浮かせたような体勢になってしまう。 「背中。きれい。」 サンジはゾロの背にも口づけをふれてきた。 ゾロは懸命に鏡でサンジを見ようとしたが、顔を伏せられてしまうと、背で揺れている金髪しか見えない。 サンジはゾロの背を、唇で撫で、舌で舐める。 手はその間ずっと、ゾロの脇腹や腿を撫で回している。 尻は撫でられるだけでなく、つかまれたり、ぐいぐい揉まれたりして変な感じだ。 そのあたり一帯が熱くなって、それから、揉まれるついでに皮膚がひっぱられ、まだうずきを残す箇所にも刺激がくる。 遠慮なく揉んでいる指の先が、そこのすぐ近くにまでくると、もうちょっと先まで手を伸ばして欲しいような、そんな気持ちになってしまう。 何だかひどく焦れったい。 「んっ、あ、あ…んんっ、……な、コック、入れねえのかよ……。」 「入れてえけど、それと同じくらい、ゾロのあちこちいじりてえんだもん。」 サンジは笑って、甘ったれた声で云った。 うっかり、それなら仕方ねえなと思ってしまうような可愛さだったが、その口と手はひどく淫らだ。 ゾロの秘奥からは、双臀を揉みこまれるたびに少しずつ中に残ったものがにじみ出ていて、尻の狭間や脚の付け根あたりをべとべとにしてしまっている。 その、濡れてひくつく箇所に指を当てられ、ゾロは力が抜けて、腰を落としてしまった。 「ん、んっ、んあ、は…ぁ、あ、あ……。」 浅いところをほじるように撫でられ、秘奥が激しく収縮を繰り返す。 我慢できずに前のものを敷布に擦り付けると、根元まで突き込まれた指に、腰を持ち上げられてしまった。 「だめだよお、ゾロ。そこもおれがするのー。」 「だったら、早く…っ。」 もっと大きいものに味を占めた秘肉は、指一本じゃたりないと、切実に訴える。 夢中で腰をくねらせるゾロに、サンジは嬉しそうに笑った。
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2010/11/11 |
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