2013.12.15.

ボクとアイツと俺
003
木暮香瑠



■ 狙われる志穂1

「お願い、志穂」
 金曜日の下校時、志穂は友人達に囲まれていた。明日の午後、カラオケに行こうと誘われているのだ。
「カラオケなんてヤダよ。歌へただもん、ボク……」
 志穂は執拗に断るが、友人達はそれを許してくれない。
「歌わなくてもいいからさ。女の子が一人足らないの。居るだけでいいから、ねっ」
「四人対四人でカラオケなんだけど、女子が一人足りないのよ」
 友人達もどうしてもと食い下がる。
「ボクが居ても女の子の代わりにはならないじゃん」
 そういう志穂に、あなた何も自分を判ってないとばかりに畳み掛ける。
「なに言ってんの。志穂は結構もてるのよ。今回だって志穂と友達になりたいって子がいるんだって」
「ダメだよ。ボクには圭一がいるから……」
「会うだけ会って、断れば良いのよ。彼氏いますって」
「志穂は圭一君が居るから良いけど……、私たちのも彼氏作るチャンスなの。お願い!」
「圭一君、明日は練習試合で居ないんでしょ? いいよね!」
「あなたが断って、彼たちがやーめたって言ったら志穂の所為だからね、私たちが彼氏いないのは……」
 友人達は志穂がどんなに断っても執拗に誘ってくる。
 結局、志穂は友達の誘いを断りきれず、カラオケに行くことになった。



 カラオケ店には男女八人。男達は、ちょっと軽い感じがするが、明るく場を盛り上げようとしていた。カラオケ店は佐々木の父親が経営している店で、案内された部屋は一番奥の佐々木達が溜まり場にしている部屋だった。が、志穂達がそんなことを知る由もない。

「本当に君たち彼氏居ないの? こんなにかわいいのに……」
「いません。このショートカットの志穂以外は……」
「えーーー、じゃあ、俺たちの誰か一人、カップルになれないの?」
「それにしても、東高の男は、見る目が無いね。こんなかわいい子達をほっとくなんて」
 男達が場を盛り上げようと冗談を言ったり、大きな仕草を添えて歌っている。
「明るくて楽しいそうな人達でよかったね。ねえ、誰がいい?」
「ちょっと軽そうだけでね。でも暗い男よりマシね」
 数曲歌ったところで彼女たちがそんな話をしていると、男達は気を効かして食べ物を勧めたりしてきた。
「ねえねえ、何か飲む? ジュースでいい? 酒は拙いよね」」
「はい、何でもいいです」
 志穂の友人達は偽りの優しさに機嫌を良くして答えた。

 運ばれてきた飲み物を、男子達は女子たちに配る。
「ショートカットの君はグレープフルーツジュース」
 志穂の前にもジュースが入ったグラスが置かれた。
「ありがとう」
 志穂はぺこりと頭を下げグラスを手に取り口を付ける。
「君は歌わないの?」
「ボク、歌下手だから……」
 男の勧めに、志穂は歌うことを断りジュースを口に運んだ。



 志穂達がカラオケ店で盛り上がっている一時間ほど前、宗佑はサッカーの練習の為、学校に来ていた。クラブハウスに向かう途中、男達が話している声が耳の届く。佐々木達不良グループに近いちょい悪の連中だ。
「佐々木達、やるってよ、今日……」
「なにを?」
「女だよ。東高の女だってさ」
(……ん?)
 東高と言う言葉が宗佑の気に止まった。
(東高の女? 佐々木のヤツ……、志穂を見ていい女だって言ってた……)
 先日、佐々木達と会った時、佐々木が口にした言葉が脳裏に浮かんだ。佐々木達が狙っているのは志穂に違いない、いやな直感が脳裏を掠める。

「おい! 佐々木はどこに居るんだ!!」
 宗佑は、話をしていた男に詰め寄り尋ねた。
「なんだよ。知らねえよ」
「知ってんだろ。いつもヤツラが屯してるとこを……」
 男の胸元を掴みギュッと締め上げる。
「ううっ、カラオケ、駅前の……多分、うっ……」
 胸元を締め上げられた男が苦しさに思いつく居場所を口にする。
「ううっ、苦しい……。佐々木の親父が経営してる……、ヤツラの溜まり場になってるから、ううっ……」
 宗佑は男を突き放すように胸元を掴んでいた手を離し、校門に向かって走り出した。



「志穂、志穂……」
「うん、ううーーーん、……」
 大音量のカラオケが流れる部屋で、友人の呼び掛けにも生返事をする志穂の頭が前後にコクリコクリと揺れる。瞼が重そうに大きく黒めがちの瞳を隠そうとしている。
「志穂……、大丈夫?」
 女友達の心配をよそに、志穂がソファーに倒れこんだ。
「寝ちゃったねえーーー」
「うん、寝ちゃった。へへへ……」
 男達は顔を見合わせニタッと笑う。そして男達の態度が急変した。少女達に大きな声で怒鳴るように言葉を投げ掛けた。
「お前等、服を脱いでオッパイとマ○コ見せろ」
「えっ!? ……」
 少女達は驚きに目を見開く。
「逃げようとしても無駄だよ。それにここ、俺たちの溜まり場、大声出しても誰も助けに来ないよ。声も漏れないし、この部屋……」
 男の一人がドアの前に立ちはだかり脱げ道を塞ぐ。
「見せろって言ってんだろ。それとも輪姦(まわ)されたいか?」
 佐々木は鋭い視線で脅しをかける。服を脱がなければ犯される……、少女達は男達の変わり様にたじろぎ、服に手を掛けた。

 深い眠りにつき寝息を立てている志穂、その横で少女達は震える手で服を脱いでいく。
「ちゃんと脱げよ」
「パンティもちゃんと下げようね。お手伝いするよ」
 男達は胸を晒し震えている少女達のパンティに手を掛け一気に引き下げる。
「ううっ……」
 陰毛まで晒し、涙目になった少女達のか弱い呻き声が漏れた。

 カシャ、カシャ、カシャ……。

 スマホのシャッター音が響いた。佐々木が少女達の恥ずかしい姿を撮影していく。
「顔までしっかり撮れてるぜ。どうだ、いい写真だろ?」
 佐々木は少女達にスマホの画面を見せる。
「お前等、もういいぞ。帰れ」
 写真を確認させた佐々木は、少女達に向かって向こうへ行けとばかりに手を振った。
「いいか、写真をネットに流されたくなかったら、このことは誰にも喋るんじゃねえぞ。喋ったら写真をネットに流されるだけじゃなく、お前等、全員輪姦(まわ)すからな」
 慌てて服を着ていく少女達に最後の脅しをかけた。

 志穂だけを残し少女達が出て行った部屋では、男達がソファーに横たわる志穂をニタニタと眺めている。
「監視カメラって……いいのか?」
 楠木が天井にあるカメラを気にする。
「ああ、もうちゃんと配線を変えてある、この部屋のHDDレコーダーに直接録画するように……。録画をDVDに焼いてみんなにやるよ。いいオナネタになるだろ? それに、後々使えるぜ、口止めとかにさ、へへへ……」
 佐々木は、レコーダーを指差し笑う。
「そういうことね。でも、見られる? みんなに……。ちょっと恥ずかしいな……」
「お前が恥ずかしがるタマかよ。それともチ○ポが小さいのが恥ずかしいってか?」
 これから始まる展開に期待を膨らませながら男達は冗談を言い合った。

「それじゃあ、早速脱いで頂こうか? 噂どうりのデカパイかどうが確かめようぜ」
「はい、はい、脱ぎましょうね」
 棚田はそう言うと志穂の服に手を掛け捲くっていく。服を脱がすと、ミルクを溶かし込んだような木目の細かい肌とスポーツブラにしっかりと包み込まれた大きく盛り上がった胸が現れた。
「スポーツブラか、胸の大きいのを気にしてんだな」
「それにしても盛り上がりすぎじゃね。どんだけ詰め込んでんだよ、スポブラの中に……」
「早く脱がそうぜ、その邪魔なブラ……」
 男達は嬉々と笑みを浮かべる。
「それじゃ、拝ませて頂きますよ、って言っても返事は出来ないか」
 棚田は、志穂の上半身を隠す最後に残ったスポーツブラに手を掛けた。

 スポーツブラが捲くられ、今まで押し込められていた肉球がブルンッと波打ち現れた。
「うひょーーー、こりゃでかいわ」
「すげえー、身体細いのにこの重量感のあるオッパイ。チ○ポ挟んでも余りそう」
「噂は本当だったんだなあっ……、て、噂以上?」
「Eカップ……、いや、Fはあるな」
 佐々木は、期待以上の収穫に目を細めた。
 男達の目の前には、全裸にされた志穂の横たわる姿がある。染み一つない木目細やかな肌、仰向けになっているのに形の崩れることも無くツンッと上を向いた双乳、その頂上には桜で染めたような慎ましい乳輪と乳頭が好奇の目に晒されている。眺めるだけには飽き足らなくなった棚田が、その膨らみに手を伸ばす。
「すげえ、この手触り。指を跳ね返してくるぜ」
 棚田が双乳に指を食い込ませるが、志穂は小さく呻き声を搾り出すだけで起きる気配はない。
「焦るな。下のお宝も拝ませて貰おうぜ」
「ほいな。それじゃ、下も脱ぎ脱ぎしましょうね」
 小さな子供に語りかけるようにいい、すらりと引き締まった足が伸びるショートパンツに手を掛けた。
 ショートパンツをひき下ろすと、お尻をしっかり包む白のパンティが現れる。ピンクのリボンが飾られてはいるが、腰を臍の下まで包む股上の高いものだ。
「色気のねえパンツだな」
「こんなに面積の広いパンツ、今時、男でも穿かねえぜ。さっさと脱がしちゃおうぜ」
 佐々木の指示に、棚田がパンティに手を掛ける。
「処女かな? うーー、楽しみ!」
「彼氏居るって噂だぜ」
「うひょー、残念。じゃあ、もう使用済み?」
「何言ってんだ、お前は穴さえありゃ、何でも満足だろ?」
「まあね、でも、この身体は本当に魅力だよな。これで締りがよければ最高!」
「早くその邪魔な布切れ、剥がしちゃおうぜ」
 男達の冗談交じりの会話の中、志穂のパンティが剥がされていった。

 脱がされていくパンティに沿って、引き締まって括れた腰から視線を下方に移すと、産毛のような繊毛が現れる。その茂みは大切な部分に僅かな影を作っている。
「上品なオケケしてるぜ、マンスジが全部見えてるぜ」
 大切な部分を隠すという本来の目的を忘れたかのような陰毛を目にし、男達は口元を緩めほくそ笑む。
「早くチ○ポを咥えたくて、隠すのを忘れたんじゃねえ?」
「チ○ポ大好きって、入れやすいように晒してるってか?」
「そうそう、咥えたくて堪りませんってオケケも遠慮してんだよ、きっと……」
「待っててくださいね。今すぐ食べさせてあげますよ、美味しいボク達のオちん○ん……」
 男達の卑猥な品評会にも志穂は気付かず、安らかな寝息を立てているだけだ。
「それじゃそろそろ、締りが良いか、確かめさせてもらおうか」
 佐々木は、仲間たちにニヤリと微笑んだ。



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