2013.11.13.

緑色の復讐
003
百合ひろし



■ 第一話3

この日は忘れられない日になった───。


この日は保健の授業があった。小夜子は、遥が自分に全く逆らわずにいるにも関わらず服従していなかった事が何よりも気に入らなかった。特別補習で呼び出せばきちんと言う事を聞いてきちんと来るし、この間にしても苔むしたプールに飛込んで泳げ、と言ったら泳いだ。その為に肺炎になりかけたのだが───。
しかし、見方を変えれば自分の身を守る為に恥を捨てて従って、時間が過ぎるのを待っている様にも見えた。それが気に入らなかった。どうすれば屈服させられるのか───。そんな事を考えていたら先生が開けと言ったページにあった事は───、
「これは使えるわね」
小夜子はグループのメンバーにスマホから一斉送信した。今日の放課後に青山遥の心を潰す、から放課後呼び出せという内容だった。しかし場所は今までの様にグラウンドや体育館、プールの様に体育に関連する場所ではなく、トイレだった。グループのメンバーも小夜子の意図を図りかねたが、トイレに呼び出すのだから私刑にでも掛けるのだろうか、と思い小夜子の次の命令を楽しみに待った。一方同じ連絡を受けた真由羅は遥をチラッと見た後下を向いてこの後起こるだろう事に恐怖してカタカタと震えていた───。

放課後、遥はいつもの様に小夜子のグループに囲まれた。そして、トイレに来いと言われた。遥は黙って従い、グループに囲まれた状態でトイレに着いた。
「今日は何を……」
先に来て待っていた小夜子に向かって遥は聞いた。小夜子は、
「最初はここの掃除をしてもらうわ」
と言った。遥が掃除用具に手を伸ばそうとした時、グループのメンバーに突き飛ばされ転倒した。
「体育じゃなくても脱ぐんだよ、分かってんのか?」
竹刀を持ったグループの副リーダーが言った。遥が顔を上げると視界の端で小夜子が頷いていた。そして今突き飛ばした副リーダーを見据えると、ビンタを食らった。
「その目付きがムカつくんだよ、サッサと下着になれよ」
副リーダーが竹刀で床を叩き、その後剣先を遥に向けて命令した。遥は恐怖を覚えゾクッとなった。とうとう暴力に訴えるようになったのだろうか、このまま全員にボコボコにされたら命がなくなるかも知れない───遥はそう思いゆっくり立ち上がるとブレザーのボタンを外して脱いだ。
蝶ネクタイを外して床に落とし、スカートを脱ぎ、ワイシャツのボタンを外してゆっくりと床に落として下着姿になった。黄緑色をベースとしてアクセントとしてブラジャーのストラップとベルトやパンティの腰側のゴムの部分やリボンが白というお洒落で可愛い下着だった。小夜子は満足そうに眺めた後、一歩前に出て遥の顎に指を掛けた。その時グループのメンバーが冷たく笑った。遥は下を見る事が出来なかったので分からなかったが真由羅はその理由が判った。小夜子の足が踏んでいるものが遥が脱いだ制服だったからだった。しかし真由羅は顔を伏せるだけで何も言える訳が無かった───。

「貴方が掃除するのはあの便器だけでいいわ。あとは真由羅がやるから」
と言って個室のドアを開けて便器を指差した。それから遥の顎に掛けてた指を外し髪を掴んだ。それから指でグループのメンバーに命令すると一人が遥の腕を取り後ろ手に絞り上げた。
「くっ……」
遥は痛みに声を上げた。小夜子は、
「あまり強くやらないで。折れたら後が面倒だわ」
と言って遥の腕をあまり強く絞り過ぎない様に制した。勿論遥の身を考えての事でも、また怪我をさせる事で今までのいじめ行為が表に出る事を恐れた為でも無かった。
仮に表に出たとしても、普段は表向き格好良い事を言ってても校長から末端の教師まで保身に必死になり、《いじめなんて把握していなかった》と口を揃えて言うに決まっている。生徒が一人二人自殺したってそうなのだから、遥を排除することが目的では無い以上大きな騒ぎになる事は絶対に無い───。と小夜子は確信していた。
ならば何を心配していたのか。小夜子は、遥が腕を折られたりしたらまた長く学校を休む。そうされたらこうやって遊ぶ事が出来なくなる。更に真由羅の方を見た───。
「ああいう奴隷がもう一人位欲しいのよ。可愛い───ね」
他のグループのメンバーも小夜子に付き従い、良くやってはいるがなんせはっきり言えば不細工なのでそこが気に入らなかった。小夜子は美人の部類に入るので自分の身の回りの世話をさせるのなら不細工では嫌なのだった。そこで可愛い遥を欲しがったのである。だから怪我をさせる訳には行かないのである。最初の時以降暴行をしていないのもそういう理由だった。
「今日は必ずあなたの心をぶっ壊すわ……」
小夜子はクスクス笑いながらそう思っていた。

遥を便器の前に連れてくると小夜子は髪を掴んでいる手を下にグイッと押しやった。ひざまづけという事だった。後ろ手に極められてる遥は全く自由が効かないので従うしか無かった。それと同時に小夜子が自分に何をさせるつもりなのかを理解した。
「さあ、掃除しなさい。見ての通り、先に真由羅が掃除しておいたから綺麗でしょう。貴方は仕上げだけやればいいの」
小夜子はクスクス笑いながら遥の髪を引っ張り上げて、便器を左手で指しその指を見せ付ける様にして言った。小夜子が言った通り便器はピカピカに光っている───。しかし、幾等綺麗になってるからと言っても、今までの様にはい分かりましたとは言えなかった。すると小夜子は遥の緊張した面持ちを見て、
「初めてじゃ中々出来ないのは解るわ。幾等便器は手足より綺麗って言葉では知っててもね」
と言って、床をデッキブラシで擦っている真由羅をチラッと見た後、髪を掴んでる手に力を入れて体重を掛け、遥の顔を便器に一気に突っ込ませた。そして小夜子は自分の手が濡れるのにも構わず水を流した。
「ガボガボっっっ!!」
遥は大声を出したが水中なのと、流す水の大きさと、グループの喝采によって掻き消された。
小夜子は遥の息が切れる前に頭を引き上げた。遥は髪から顎から水を滴らせながらゲホゲホと咳をしたが小夜子は構わずに、
「どう?感想は」
と聞いた。遥は首を振って、
「不味い……」
と答えた。グループのメンバーは爆笑していた。小夜子は満足そうに笑い、
「ま、貴方は普通の感覚だわ。美味しいなんて言ったら引くわよ───私はスカトロ趣味はありませんから」
と言いもう一度遥の顔を便器に突っ込ませて水を流した。遥が必死に堪えてるのが伝わって来た。膝ま付かせられ両腕を後ろ手に完全に極められて動けない状態で、顔を便器に突っ込まれて水を流されている状態───しかも制服を着ていない下着姿で。これだけの屈辱を受けて背中がカタカタ震えていた。
「まあ、青山さんみたいに可愛い人に掃除されたんだから便器も更に綺麗になったでしょう」
小夜子はそう言って遥の頭を引き上げた。遥は咳き込み首を軽く振った。呼吸は激しくハアハアいっていた。小夜子は遥の髪から手を離してから、グループのメンバーに、
「5分間好きにしていいわ。但し凶器や拳で殴ったりして傷ものにしない事」
と注意して合図した。するとグループのメンバーに因るリンチが始まった。副リーダーが掌を遥の背中に打ち付けるいわゆる"紅葉"をすると遥は痛みに、
「あああっ!!」
と声を上げ背中を押さえた。その声を聞いてグループは爆笑し、一人が遥の髪をつかんで立たせた後、頭を押さえ付けて下げさせ、更に二人が右腕と左腕を押さえ、全員交代で遥の背中の上下左右に紅葉をやり、遥の背中は全面真っ赤になった。遥は声を上げ、歯を食い縛って耐えた。足はガクガク震え、膝を着きたかったが、倒れると笑い者にされるしどうせ立たされる。倒れた状態から立ち上がるのは何回も繰り返すと意外と体力を使う───それなら堪えていた方がまだ楽だった。
頭を下げさせられ両腕を押さえられて背中がら空きの体勢で両足を肩幅の2倍位に開き震えながら何とか堪えていると、
「5分経ったわ。移動しましょう───教室に」
と小夜子が言いトイレから出て行くと、遥は上体を起こされ、腕を後ろ手に極められた。そして、
「サッサと歩けよ」
と言われた。それから蹴りが入ると遥はバランスを崩した。すると髪を掴まれ立たされた。グループのメンバーに囲まれる形で遥は教室に戻って来た。そして遅れる形で遥の制服を持って真由羅が入って来た。

遥は驚いた───。小夜子グループ以外のクラスメートが帰っていなかった事に。その中には遥の友人と呼べる人も居た。
「皆さん長らくお待たせしました。これから1つショーを見せたいと思いますね」
小夜子は言った。小夜子は予めクラスメートに帰らない様に言っておいたのだった。有名ないじめグループのリーダーである小夜子が言ったのだから、帰れる度胸のある者は居なかった。
「ショーっ……て?」
一人が訊いた。すると小夜子は、
「いい質問ですね」
と某ジャーナリストの真似をして言った。そして、
「今日の保健の授業、良く解らなかったんじゃ無いかしら?私の記憶だと彼氏が居るのはこのクラスでは3人程。つまり、その人達は経験してるかも知れないけど、他の人は知らないでしょうね。だから───」
と言って遥を囲んでるグループのメンバーに囲みを解かせて遥の姿をクラスメートに晒した。クラスメートは遥が下着姿にされてる事に驚いた。遥は、
「くっ……」
といって顔を背けた。小夜子は満足そうな笑いをして、
「熟して丁度食べ頃の青山遥さんに実演してもらおうかと───。快感が得られると云々を文章で言われても分からないし先生の説明も曖昧でしたから」
と説明をした。それから一呼吸入れて、
「知っての通りうちの学校は9割女子だから男子を調達するのも面倒だから性交の実演は出来ませんが代わりに───」
と言った。そしてクラスメートの反応を見た。特に遥と親しくしていた2人を見た。
2人は遥が小夜子達にこんな目にあわされている事を知らなかった。遥が元気ない表情をしていた時、心配して声を掛けると遥は笑顔を見せ、
『大丈夫、心配しないで』
と答えたりしていた。放課後の付き合いが悪いとは思っていたがまさか小夜子のグループにたらい回しにされていたなんて───。しかし、自分達を気遣って元気に振る舞っていた遥より、遥と一緒にいる事で自分達も小夜子とグループのターゲットになってしまうのではないか?その気持ちが勝り、小夜子の無言の質問───、
「貴方達はこれからも青山遥の友達ですか?」
という問いには、2人顔を見合わせた後、首を振ったり顔の前で両手を振ったりした。
それから振り返って遥を見た。


モウソノフタリハ、ハルカノトモダチヲヤメマシタヨ───ダッテジブンハイジメラレタクナイモノ───。

という小夜子の勝利宣言に遥は絶望感に襲われた。こんな目に合わされて友達まで奪われた。更に小夜子の言うショーでは何をやらされるのか。小夜子はそんな遥の顔を見て、堕ちるのはもうすぐだ、仕上げに掛る。と思い、
「オナニーをしてもらいま───す」
と声高に宣言した。まさか小夜子がここまで考えていたとは思わなかったので拍手喝采が起こった。遥は目をきつく閉じて首を振った。すると小夜子は、
「写真を裏サイトにばら蒔けばクラスどころか全校よ───男子なんか面白がって外のエロサイトに投稿しそうね」
と耳打ちした。そしてクラスメートに向かっては、
「どうしても青山さんが嫌だと言う事なら皆さんの中から選びますけど───それとも手伝いますか?」
と煽った。こうなるともう群衆心理は止められない、青山遥はサッサとオナニー始めろ、となっていった。さっきまで友達だった2人も含めて───。
「そっか……私の居場所はもう無いんだね……」
その状況を全て理解してしまった遥は視線を下げ、小夜子に向かって言った。そして、キッとクラスメート達を見据えて、
「分かりました、やります。見てて下さい」
と言った。小夜子は全てを失った遥は壊れて自暴自棄になったと思った。これで青山遥は自分のもの───。真由羅と共に死ぬまで飼ってやると。
「じゃあ、本当に気持良くなると乳首が立つかどうか確認したいから、ブラジャーは外して貰いましょう、折角可愛いのに勿体無いけど」
小夜子はそう司会をし、遥に促した。遥にはもう拒む気力は無かった。コクリと頷いた後、肩の紐を抜き、両手を背中に回してホックを外した。それからカップを乳房からどけてそのまま床に落とし、形の良い乳房が晒された。小夜子は落ちたブラジャーを拾い、
「やっぱりおっぱいの形が良くないと可愛いブラも合わないのね。羨ましいわ───顔も乳房も下着もみんな可愛いなんて」
と遥の乳房を誉めた。勿論グループは大爆笑だった。
そして小夜子は遥の乳首を軽く擦った。勃ってない事を確認すると、
「まだ勃ってませんので───ハイ、スタートね」
と言って遥にオナニーを始めるよう促した。
遥はオナニー経験など無かったが、高校生にもなればそういうシーンをポルノなど見なくとも漫画、小説等から容易に得られたのでどのようにやればいいか位の事は遥にも解っていた。遥は左手で乳房をさすり右手を机に着いてやや前屈みになった。すると小夜子は、
「イクまでやめさせませんからね。みんなが帰れるかは貴方がイクかどうか、よ」
と耳打ちした。遥はコクリと軽く頷いた。なにもみんなの前でイキたかった訳では無い。感覚にしてもイッた経験は無いから解る訳ない───。ただそうする事によってクラスメートには早く帰って欲しい、そして解放されて楽になりたいと思った頷きだった。そして机についてた右手も右の乳房にやって擦った。暫く立ったままそうしていたが、少しずつ変化していった。
右手が自然と乳房から下半身に伸びた。下半身からまるでこっちも擦ってよと催促される様な感覚が上がって来て、まるで呪文に掛ってしまったの如く自然に右手は下半身に移動しパンティの上から股間を擦った。そして顔は段々と赤くなり下を向き、左手も乳房から離れ、机の上に置いて再び前屈みになった。



▲ BACKNEXT ▼



この小説は、完全なフィクションであり、実在の人物、
団体等と何の関係もありません。
この小説へのご意見、感想をお寄せください。
感想メールはcopyright下のアドレスまで


NEXTBACK TO NOVELS INDEX


18's Summer : 官能小説、恥辱小説とイラストの部屋