スポーツにまつわる五つの話。

お礼小話その1・九龍。
体育の授業にて。

九龍 「だりゃっ!」
皆守 「甘い(バシッ)」
八千穂「あ〜、惜しい〜……」
九龍 「ちくしょー! 今回こそは負かしてやるって思ったのにっ! 反則だぞお前のその力っ、どーいう反射神経と動体視力してんだよっ! なんのために俺が体育SSまで上げたと思ってんだーっ!」
皆守 「知るか。考えが浅はかなんだよお前は(すぱー)」
九龍 「だームカつくーっ! 絶対勝ってへこましてやるつもりだったのにっ、いっつもダルダルのくせして運動神経異常発達させてんじゃねぇーっ!」
八千穂「珍しいね九チャン、なんでそんなにムキになってるの? 皆守クンが運動神経やたらいいのは今に始まったことじゃないでしょ?」
九龍 「だってさー、聞いてよやっちー。甲の奴俺の作ったカレーより自分の作った方がうまいって言うんだよ?」
八千穂「………え?」
皆守 「当たり前だろうが、確かにお前は料理上手だがカレーに対する情熱が足りないんだよ」
九龍 「生活SSオーバーの人間になにを言うかーっ! だいたい甲のカレーの作り方はマニアックすぎるんだよ! 一食つくるのに下手したら一日仕事じゃん!」
皆守 「本当にうまいカレーを作ろうと思うならそれくらいは当然だ」
九龍 「お前のその日常的に料理作ってない人間特有の態度がムカつくんだっつーの! 毎日作ってんならそんな台詞死んでも叩けんぞっ、おまけに無意味に態度でかいし!」
皆守 「だから普段はお前のそこそこのカレーで我慢してやってるんだろうが」
九龍 「我慢とか言うなら食うなっ!」
八千穂「……えっと。夫婦の会話?」
二人 『断じて違うッ!!!』


スポーツというより食欲ですが、九龍と皆守は夫婦とかカップルとか言われると死ぬほど本気で嫌がる友達同士、という関係ということで。


お礼小話その2・DQX。
セデル 「お父さんお父さん、一緒に遊ばない?」
アディム「セデル、ルビア! もちろんだともっ、なにをして遊ぼうか!?」
セデル 「えっとね、サッカーの練習したいんだ!」
アディム「……サッカー、ってなんだい?」
ルビア 「あのね、今学校で流行ってる遊びなの。空気を入れた球を蹴って敵の陣地に入れたら点がもらえるのよ」
セデル 「詳しいことはやりながら教えてあげるよ! 遊ぼ遊ぼ!」

セデル 「……………………」
ルビア 「……………………」
アディム「……………………!(どうしよう……どうしよう! なんでここまで完膚なきまでにできないんだっ、教えてもらったのに蹴ろうとすれば空振る防げば目測を誤る球を蹴り歩こうとすれば転ぶなんて………! このままじゃ威厳が、父の威厳が………!)」
セデル 「……あはははっ、お父さんってば! しょーがないなー、もっとちゃんとボールを見ないと!」
アディム「……え?」
ルビア 「お父さん、私も最初なかなかできなかったの。でもね、球をこういう風に、足の爪先じゃなくて甲で蹴るようにするとよく飛ぶし当たりやすいのよ」
セデル 「最初はあんまりコントロールとか考えないでいいからね。お父さんなんだから練習すればきっとできるよ!」
アディム「……セデル、ルビア………!(父の威厳はないが……かまってもらえて、幸せだ………!)」


子供たちは父親にものを教えるという珍しいシチュエーションを楽しんでいる模様です。


お礼小話その3・テニプリS&T。
天野  「今日体育の授業でサッカーがあったんですけど。リョーマくんキーパーやったんですけど、キャッチしないでパンチングで叩き落とすのしかやらないんですよ。あれって絶対テニスのグリップ作った方がやりやすいからですよね」
桃城  「ぎゃーっははは! 越前ー、お前ほんっとテニス以外はなにもできねーんだなー」
リョーマ「……桃先輩に言われたくないっす」
桃城  「バッカお前、俺は体育の授業ではヒーローよ? 運動神経いいからサッカーもバスケも野球も得意だしー」
天野  「でも一番はテニス。ですよね!」
桃城  「たりめーだろテニス部なんだからよー。つかさ、越前。お前なんでそんなになんでもテニスに変換しよーとすんの? かえってやりにくくね?」
リョーマ「テニスのやり方の方が慣れてるし。それに……」
天野  「それに?」
リョーマ「昔親父がなにをするにもテニスラケットを使え、それがテニスがうまくなる一番の方法だって言ってたから。それが妙に頭に残ってて」
二人  (……それって拳法の修行法じゃ……しかも漫画の)


実際にもその修行法があるのかどうかは知りません。


お礼小話その4・ピノッチア。
ゲーム内初期の時代。

ランパート「マスタぁ〜……」
マスター 「どうしたんだランパート。お前運動の授業で外に走りに行ったんじゃなかったのか?」
ランパート「うん、そうなんだけどさ。恥ずかしいんだよ」
マスター 「なにがだ」
ランパート「だって走ってるとみんな声かけてくんだもん! 「あら、頑張ってるわねー坊や」とかさー」
マスター 「それがそんなに恥ずかしいのか?」
ランパート「だってさ……マスターがいないのに声かけられたら、俺、なんて答えればいいのかわかんないよ。……変な答えかたして、マスターに恥かかせるの、嫌だしさ」
マスター 「……ランパート………!(抱きしめ)」
ランパート「……マスター………」

マスター 「あの頃のランパートはウブで俺しか見えてなくて可愛かったなぁ……今も可愛いけど」
ランパート「マスターとつきあってりゃいやでもふてぶてしくなるよ」


人は愛されることにも慣れるものです。


お礼小話その5・ガンパレ。
新婚時代。

滝川 「今日大学で運動会があったんだぜ」
舞  「ほう、航空大学には運動会などがあるのか」
滝川 「うん、やっぱ訓練はしてるけど体なまってんなー。1500m走るのに二分近くもかかっちまったよ」
舞  「もともとお前は単純に走るというよりは複雑な機動の方が得手であろうが」
滝川 「まぁな。けど、俺頑張って走ってて体育の授業思い出した。お前と一緒にやった」
舞  「……あの頃のか」
滝川 「うん。あの体育帽みょーに恥ずかしくなかった? 善行さんや来須先輩まであれかぶってたもんなー」
舞  「まぁ、実際髪をまとめるのにも大して役に立たぬ帽子ではあったな」
滝川 「でもさ……俺、ちょっと楽しみだったな、体育」
舞  「なぜだ?」
滝川 「なんつーか……その、さ。……お前の生足が見れるから」
舞  「!(赤面)」
滝川 「あの頃は……見てるだけで精一杯だったけど。今はもう……触ってもいいんだよな?(手を舞に伸ばし)」
舞  「………たわけ」

速水 「………(双眼鏡をバキャイ)」
瀬戸口「……なぁお前さぁ、そろそろあいつら監視すんのやめる気ないの? あいつらもう結婚してんだぜ?」
速水 「監視なんて失礼な。これは偶然だよ! 僕は二人の家周辺に出没する鳥をバードウォッチングしているだけさ、盗聴器もその小鳥たちの声を聞きたいから仕掛けているのさ! 心配しなくてもいざその時になったら自粛してるしね!」
瀬戸口「……あっそ……(そしてなんで俺は今に至るまでこいつにつきあわされているのか……)」


結婚後もしばらくは速水は二人の監視をしていたっぽいです。邪魔するのは遠慮していたようですが。


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