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| 天野さんに飲み会の席で部門賞が発表になったと聞きやってまいりました。 日々バタバタとして(飲んで)いまして、審査に参加できなかったことを深くお詫びいたします。 そして・・・批評を読ませていただきました。もったいないようなお言葉を多くいただきまして、なんかとんでもないお年玉をいただいた気分です。ありがとうございました。悪いところもがんばって改めていきたいと思いますので、ガンガンおっしゃってくださいませ。
今回の話は、今年が記録的な台風の当たり年でなかったら生まれませんでした。
ある日の午前4時過ぎ。雨がすっかりやんで、風ばかりが吹きすさんでいる中、私はあてもなく道を歩いていました。立てかけてある看板が飛び、植木鉢がひっくり返り転がっていくようなすさんだ道を、私はもっとすさんだ気持ちで歩いていました。
そして、しばらく歩き回り、友人の家に行くと、画用紙にものすごい勢いでその時の空しい気持ちを殴り書きしたのです。 外ではまだ暴風が恐ろしいような音を立てていて気持ちを盛り立ててくれました。
それが「遊び時間」の前半でした。
後半をなかなかかけなくて苦しんでいる時、何度も台風が来てその時の気持ちを思い出させてくれました。
でも、前半がすらすら書けた分、後半を書くのにこんなに苦しむとは思いませんでした。出すのが遅くなってしまって本当に申し訳ありませんでした。
題名の「遊び時間」は批評に書いてくださったかたがいらっしゃるように、既存の作品の題名です。とても好きな作品です。 でも、私のほうの「遊び時間」は私にしては珍しくあのようなあいまいで軽い終わりかたになってしまいました。それは、私の一つの「遊び時間」がまだ終わっていないからなのです。
でも、どんなに辛い思いをしても、幸せな思いをしても、振り返ると全ては断片的で、でもどうしようもなく一つにつながっている「遊び時間」なのだなぁ。と思います。
みなさまよいお年をお過ごしくださいませ。
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