この作品には男同士の(かつ、複数相手の)性行為を描写した部分が存在します。
なので十八歳未満の方は(十八歳以上でも高校生の方も)閲覧を禁じさせていただきます(うっかり迷い込んでしまった男と男の性行為を描写した小説が好きではないという方も非閲覧を推奨します)。



島の遺跡で戦い〜おまけ2
「うっぷー……」
「だ、大丈夫ですかぁ、ご主人さまぁっ」
「はは、平気平気、大したことないって。ちょーっと酔っ払っちゃっただけだからさー」
「あるじ殿、ゴ無理ヲナサイマセンヨウ。血中ノあるこーる濃度ガ高クナッテイマス、早急ニ水分ヲ補給スベキカト」
「あはは、わかってるってー、心配性だなーレオルドはー」
「ったく、放っときゃいいのによォ、んな酔っ払い召喚師。ちっと飲みすぎたくれーで足元怪しくなりやがってェ」
「バルレルー、うるさいぞー。お前だってけっこー口調ろれつ回ってないくせにー」
「ふっざけんなだぁれがろれつまわってねぇってれってんでェッ……うーィ」
 そんなことを話しながら森の間の道をそぞろ歩く。宴会で飲んだ酒を醒まそうと、レシィの知っているユクレス村近くの湧水に向かいながらの散歩だ。
 久々に酔っ払って、頭の中がふぁーっと軽く、どこまでも飛んでいけそうな気がした。マグナは酔うといつもそういうように気持ちが明るくなって楽しくなってしまう。
 バルレルもずいぶん酔っ払っているようだし、ハサハを先に寝かしつけておいて正解だった。レシィとレオルドにはいつも迷惑をかけてばっかりで申し訳ないが、とりあえずことが一件落着して、目の前にいつも通り自分の護衛獣たちがいてくれることが、なんだかしみじみと嬉しい。
「……バールレルー」
「んっだよぉー……」
「んー」
「んむっ!?」
 ぶちゅっ、と唇を重ねると、バルレルはじたばたと暴れた。だがマグナは突き飛ばそうとするのを押さえ込みつつ、れろれろれるれると口内を蹂躙して回る。
 歯の裏と軟口蓋硬口蓋を舐め、れろれろと舌を撫でまわし、後頭部をがっちり抱え込みながら何度も角度を変えつつじゅぷじゅぷくちゅくちゅと深い口付けを交わす。
「ご、ごごご、ご主人さまぁっ……?」
「……あるじ殿、屋外デノ性交ハ衛生的ナ観点カラモオ勧メシカネマスガ」
「ぷはっ……な、な、なにしやがんでェこのボケマグナッ! んな、こんな、こいつらもいる前でいきなりッ……つか木偶野郎ッ! てめェなにいきなりすっ飛んだこと抜かしてやがんだッ!」
「えーいーじゃんかーせっかくなんだしさー。事件も無事解決したし! みんな大した怪我もなく終わったし! となれば、やっぱ性欲とか盛り上がってきちゃうだろー?」
「脳味噌隅まで洗って出直してきやがれボケッ!」
「なーんだよー……バルレルだってもー、こっちはけっこーその気のくせにー」
 さわっ、と股間を撫でると、バルレルはがすっと腹に膝を入れてきた(もう半ば押し倒している体勢だったので)が、腹筋に力を入れて弾き返した。かぁっと顔を熱くさせているバルレルを可愛いなーとにへらにへら見ながら、ちゅ、ちゅ、とキスをしつつ服を脱がしていく。
「ん、む、んむ……ぅ」
「ん……む、う。へへ……」
 ちゅ、ちゅ、ちゅむっ。さわっ、さわっ。キスをくり返しながらバルレルの体のあちらこちらを触る。バルレルの体が赤く染まり、乳首やら性器やらが勃ち上がり、しこってくる感触を楽しむ。
「ご、ご、ご主人さま、あの、あの、ボクなんかがこんなこと言っちゃ駄目だと思うんですけどぉっ、こういう、人がいつ来るかわからない場所でこういうことするのは、あの、ちょっと、その、まずいんじゃないかってあの、思うんですけどぉっ……」
「お? そっかそっか」
 マグナはひょい、とバルレルの体を抱え上げ、ひょい、と道の脇の木陰に横たえた。
「これでよし」
「よくないですよぉっ!」
「あ、そっかそっか、ごめんな。レシィ、こっちこっち」
「へ? あ、はい?」
 ちょいちょい、とレシィを招き寄せ、顔の前に立たせた。きょとんとしているレシィの下穿きの帯を素早く解き、すとんと地面に落とす。
「ご、ご、ごごごごごご主人さまっ!?」
「おー、やーっぱでっかくなってんじゃん、レシィーv」
「ご、ごめ、ごめんな」
「なーに謝ってんだよー。わ、すげぇ湯気……もービンビンだなー。いつもながらでかっ! 先っちょのほーからだらだら先走りまで出てるしー」
「ご、ご、ご主人さまぁっ、そういう、いやらしいこと、言わないでくださいよぉっ……!」
 半泣きで訴えるレシィににやー、と笑みを向けてから、マグナははむっとレシィのものを口に咥えた。そのまさに馬並みの性器は口の中に含むのも一苦労だったが、できるだけ大きく口を開いて口の中でぺろぺろと先端を舐め、ちゅっちゅと吸い、口の中でしごく。
「あ……あ、あ、あっ、ご主人、さまぁ……」
「ん、む、む。へへ、すげぇやらしい顔……気持ちいいかー、レシィー」
「あ、あ、き、気持ち、いい、ですぅっ……」
「っ……の、やろっ、そっちからやってきやがったくせして、こっち放ってんじゃねェよッ!」
「おっと、悪い悪い。ちゃーんとバルレルの体もいじってやるからなー……ん、む」
 言いながらマグナはレシィの性器の裏筋を舐め上げつつ、バルレルの乳首をいじってみせた。これまでにも複数人プレイは何度もやったし、そういう時はみんな自分にいじってもらいたがるので、こういうやり方には慣れている。
 普段はしとやかとすら言ってよさそうな大人しいレシィの、雄くさく獣くさい肉棒の匂いをうっとりと嗅ぎながらバルレルの尻の谷間をいじっていたが、ふと所在なさげに立っているレオルドに気づき、にっと笑って尻を突き出してみせた。
「レオルドぉ……頼むよぉ、俺のお尻、いじってくんない?」
「……あるじ殿……デスガ」
「レオルドが自分のことこういうことに不向きだって思ってるのは知ってるけどさぁ……俺とだったらヤっても気持ちいいっていうか、悪くないっていう感じはあるんだろ?」
「イエ、ソノ、ソレハソウ、ナノデスガ……」
「それ専用のアタッチメントパーツだってあるじゃん。な、頼むって、尻の方が寂しいんだよぉ。お願い……」
 ねだるように言って尻を振ってみせると、しばし逡巡するような間があってから、レオルドはゆっくりと身をかがめた。腕のドリル部分を取り外し、別のパーツを取りつける。それは長細く、先端からこぼれる液体でぬめぬめと生々しく光る、うなぎのような代物だった。
「……失礼、イタシマス……」
 レオルドはそっと腕を伸ばして、そのパーツをマグナの後孔に触れさせる。ぬめぬめしたものがそこに触れた、と思うや、細く長くぬるぬるしたものがするっと中に入ってくる。
「ひっ……ぅ……!」
 これもレオルドの着けたパーツの特徴のひとつ。先端から指より細く潤滑剤を滲み出させる触手を出し、自在に動かすことができるのだ。
 こういったアタッチメントパーツは基本的にレオルドのいた遺跡にあったものを持ってきているのだが、中には機界から(レオルドと同型の機会兵士のパーツはそう珍しくないので)召喚してきたものもある。
 これはそのひとつで、肛門性交のみならず、男性器を挿入する性交において挿入部位を柔らかくするために使う――のだが、これを使われると別に後ろがすごく感じるというわけではないマグナでも頭が惑乱するほどの快感を感じてしまうのだ。
 中を隅から隅まで舐られる感覚。肉襞の一枚一枚まで、ぬるぬるしたものを常にしたたらせ続けるぬめぬめとした触手に、人間の手や舌ではありえない角度や深さまで愛撫される。
 奥の奥まで。中の中まで。感じるところを、精妙に。背筋がぞぞぞぞっとくるほどの快感が、指先までも支配する。
 レオルドはアタッチメントパートの標準的な動作にすぎないというのだが、マグナはそれに確かなレオルドの心を感じていた。自分を気持ちよくしたいという熱意と愛情。性欲というのとはまた違うだろうが、自分を触りたいと思ってくれているのは確かで、そこがまた心にぐっときてしまうのだ。
「ア……ぅ、は……ッ」
「あ、あ、あぁ、ご主人さまぁ、だめ、だめです、気持ちい……っ」
「……あるじ殿、肛門ハホボ性交可能ナ状態トナリマシタガ」
「ん……じゃ、さ」
 マグナはにやっ、と笑って、さらっと言う。
「久しぶりにアレやろう。四人連結持ち上げえっち」
「……はァッ!? なに抜かしてんだてめェッ、あれはもうやんないっつっただ」
「拗ねた顔してぷいってそっぽ向いて『……もう、あんなの、やんねェからなッ』っつったあれか? やーあの時のバルレルは可愛かったよなぁ……」
「なにニヤついてやがんだてめッ」
「いーだろー? バルレルだってさぁ……もうここ、こんなになってるじゃんかぁ……」
 後孔を指で拡げながら、もう片方の手でするりと股間を撫でる。「は、ァッ」と切なげな息を漏らすバルレルの一物は、その小さな体の限界ぎりぎりにまで大きくなっていた。
「レシィも、レオルドも……いいよな? 俺、みんなで一緒に、気持ちよくなりたいんだ……」
「……承知イタシマシタ、あるじ殿」
「は、は、はいぃ……っ」
「……ッの、変態召喚師が……ッ」
 それぞれ好きなことを言いながらも、めいめい協力して体勢を取り始めてくれる。そんな護衛獣たちにマグナは思わず顔がにやけた。
 まず、レオルドの股間にアタッチメントパーツを装着する。さっきのものとは違い人間の男根としてもかなりの巨根と言っていい大きさのものだ。もちろん先端のみならず幹からも潤滑油を滲ませ、その大きさからは考えられないくらいあっさりと挿入できてしまう優れもの。
 そうしてレオルドがマグナをひょいと抱え上げ、股を広げさせて挿入する。ずずっ、とレオルドのものが中に入ってきた時には、その大きさとぬるぬるした感触に思わず「はあぁ……」と息を漏らしてしまった。
 そうして、マグナが(顔を上気させながら)腕を広げてみせると、バルレルが顔を真っ赤にして思いきりしかめながらも素早い動きでひょいとマグナの腕の中に入ってきてくれた。「く……ふ、ゥッ」などと吐息を洩らしながら、空中でマグナに支えられつつマグナ自身を後孔に挿れる。
 馴染み深いバルレルの後孔の締まりの快感に震えながら、レシィを手招きすると、レシィは「し、失礼しますぅ」と顔を赤くしながら言って、するするとバルレルの上に登ってきた。そうしてさっき一物をしゃぶりながらマグナが馴らしてやった後孔に、バルレルの肉体年齢相応のものをずずっ、と挿れる。
 もちろんマグナの方を向きながらなため、マグナの目の前にはちょうどレシィの巨根がやってくることになる。ちょっと首をのばせばしゃぶれてしまう、そんな位置だ。
 当然ながら体勢としてはおそろしく不安定なのだが、全員が全員ほとんど人間外の筋力を持っているので誰も落ちそうにすらなりはしない。後孔にずっぷりとレオルドのものを差し込まれ、自身をバルレルの中に包み込まれながら、マグナはぺろりとレシィのものを舐めた。
「ひっ……あ、あ、ご主人さまぁっ」
「は、は……レオルド、いいぜ、動いて……っ」
「わッ、バカ、てめ、勝手に……ッ、ぁッ」
「……デハ」
 ずぅっぷ! という音を立てて、レオルドのものがマグナから抜かれ、ずぬぷぷっ、とまた差し込まれる。レオルドの構造上腰だけを動かすことは難しいのだが、このアタッチメントパーツはパーツ部分を前後左右にスライドさせる機能が付与されているのだ。レオルドの巨大なものが、ずぷっ、ぬぷっ、とマグナの中を(イイところに当たるように)精妙に動き回る。
 しかもレオルドは、両腕でマグナをその上に乗っている二人ごと、パーツの動きと連動させながら動かすのだ。ずぬぬっ、ずぬぬっと打ち込まれる腰の奥から背筋が、ぞぞぞっと怖いほどの快感に震えた。
 は、は、と自然に荒くなる息を堪えながら、がっしりとバルレルとその上のレシィを支え、レオルドの動きに合わせながら腰を動かす。ずぬぬっ、と体の奥に打ち込まれるぬめぬめとした楔、ぬろろっと自身を締めつける幾重もの襞、それがマグナを快感に酔わせる。
「あ……あ、ぁっ、ご主人、さまぁっ」
「っ……っ、レシィっ」
 少し首を動かせば顔を真っ赤にして、ほとんど半泣きになって、開けた口からよだれすら垂らしている可愛いレシィの顔が見える。たまらなくなって目の前で湯気を立てているレシィのものにしゃぶりついた。
 こういう時は一気に獣臭く雄臭い体臭を放つレシィの一物を、しゃぶり、舐め上げ、剥き上げて、恥垢まで舐め取りぢゅっぢゅっと吸う。そのたびにレシィは「あっあっあっ、ご主人さまぁっ」と可愛らしい声を上げた。
「ッく……てめッ、腰……あァッ、深、すぎ……ひッ、アッ!」
「ご主人さま、ご主人さまぁっ、もっと、もっとぉっ」
「あるじ殿、動キヲ、速メマス……ッ」
 四人が一塊になって快感を追いかける。全員が一つになって高みへと昇りつめる。動き、穿ち、深くまで、貫いて、舐め、しゃぶり、しごいて、締めつけ、奥の奥まで拓かれて――
「あっ、あ……っ、イくっ!」
「う、ア、あッ、くッ、出る、出る……ッ!」
「ご主人さま、もう、駄目です、出ちゃいます、ご主人さまの口に、顔にっ!」
「……ッ!」
 どくんっ、と自分がバルレルの中へ飛沫を叩きつけた、と思うやどぷぁっ、という音が立つほど大量の白濁が顔に叩きつけられる。バルレルの後孔がびくんびくんっ、とイったことを表すように収縮し、レオルドのパーツの動きが少しずつゆっくりになっていく。
 それぞれが快楽の果てを見たことを実感し、マグナは(顔にべったりとついたレシィの粘り気たっぷりの精液に苦笑しつつも)緩やかになっていく呼吸の中で、レオルドに合図をした。レオルドはそっと自分たちを地面の上に下ろし、パーツをマグナから抜く。マグナもゆっくりとバルレルから自身を抜き取り、レシィもそっと体をバルレルの上から下ろした。
 ――と思うや、ねだるような顔でこちらを見上げ、言ってくる。
「ご主人さまぁ……ボク、今度はご主人さまので、してもらいたいですぅ……」
「今度は俺の方が挿れる番だからな。腰抜けるまでヤってやっから覚悟しとけよ、オォ?」
「あるじ殿……ソレデハ、自分ハあるじ殿ノ体ニゴ奉仕ヲ……」
「……はは」
 水分を出したせいか酔いが醒めてきたマグナは少しばかり苦笑してしまったが、すぐににやりと笑ってみせた。自分の可愛い護衛獣たちが自分を求めてくれるのは、どんな時だって嬉しいし、応えてやりたい、応えてやれるのが嬉しいと思うのだ。
「よーし、じゃあ今日は俺、頑張っちゃうからな、そっちの方こそ覚悟しとけよ?」
 ……なんてことを言っているマグナは、自分たちが睦み合っているところをライに発見されたことなど、当然微塵も気づいていないのだった。

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