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「魔界転生」 〜 (ジュリー版)リメイク記念 〜

■ 「魔界転生」リメイク記念って程じゃありませんが…。
しかしいつかは誰かがやるんじゃないかと思っていましたが、まさか、窪塚洋介君でなされるとは思ってみませんでしたねぇ。(カウンターパンチですわ)リメイクの方は、天草四郎時貞に窪塚君、対する柳生十兵衛は佐藤浩一氏。前回では天草四郎をジュリーこと沢田研二氏、柳生十兵衛は当時はまり役だった、サニー千葉こと千葉真一氏が演じていました。

原作は山田風太郎先生の「おぼろ忍法帖」(後に改題されて「魔界転生」で文庫本は発売されています)しかし、映画は原作とはかなり違っていますので、できれば別物だと思った方が、思いっきり がよくていいんじゃないかと思うんですよ。
因みに私は原作→映画の順でしたので、映画を見たときは、かなり頭の切り替えを要しました。まぁ、あれはあれで、良かったと思いますよ。(そう、思うのに時間はかかりましたが…) 映画の宣伝はCMのインパクトが強すぎて、来場者はそちらのファンが多かったのもしかたがなかったか?
 CMシーンといえば、「ジュリー&真田広之のキスシーン」ですな。映画はこれがメインとばかりに話題沸騰状態でした。(いや〜真田さんが若かったわ〜ピチピチだもん)映画は映画で割り切れば娯楽大作ですし、出演の俳優陣も豪華キャストですし〜ぃ。
■ 転生衆
映画での転生衆は天草四郎時貞に沢田研二、宮本武蔵に緒方拳、柳生但馬守に若山富三郎、宝蔵院胤舜に室田日出男、細川ガラシャ夫人に佳那晃子そして、伊賀の霧丸に真田広之でした。あとは、村正役に丹波哲郎や、将軍家綱に松橋登、松平伊豆守に成田三樹夫でした。まぁ、原作と違うのは転生する人たちが映画版では少ないことで、ちょっぴり残念でっしたわ。

■ あらすじ
映画のあらすじとしては、島原の乱で恨みを残した、天草四郎が現世での欲望と怨念を残した人物を蘇らせて幕府打倒を企て、柳生十兵衛が阻止をするというもの。(簡単すぎ?)原作の方はもう少し複雑で、森宗意軒が自分の指に妖術を込め、女を忍体として魔界衆をその腹の中から蘇らせる。(ひゃ〜)映画は天草四郎が妖術で剣豪達を蘇らせていたんですが、原作では蘇った側。(かなり、エロッチク伝奇って感じーっ!!)

■ 原作の転生衆
原作では転生衆は7人。
日本三大仇討ちの一つ、伊賀越仇討の剣豪、荒木又右衛門。
16歳の美少年で天草一揆の頭領にすえられてしまった、神童、天草四郎時貞。
江戸初期の剣豪で若くして病死とも、自刃ともいわれる田宮坊太郎。
宮本村で、新免無ニ斎の唯一の男子として生まれ二天一流で超有名な剣豪、新免武蔵信玄。(一般的には、宮本武蔵の名前が通っている)
柳生石舟斎宗巌の五男で徳川幕府の兵法師範をし、一万ニ千石の大名にまで出世した柳生但馬守宗矩。
  初代宝蔵院に引き取られ宝蔵院流槍術の2代目となり、鎌槍で名を馳せた宝蔵院胤舜。
宗矩の甥で尾張柳生の継承者である、柳生如雲斎利厳(新陰流は尾張と江戸柳生があり、表舞台にたったのは江戸柳生の方)以上の7人。

 これに、島原一揆の指導者の一人、森宗意軒(原城落城の時に戦死)と、彼の妖術を目の当たりにし、彼の元へはしっていった(?)慶安事件の首謀者で浪人軍学者の由比民部之助橘正雪(一部の記述で色白で美丈夫だったとの噂あり)森宗意軒を取り巻く転生衆7人と、傀儡と化した由比正雪の合計9人で、幕府転覆を起こすというもの。対して、彼らを迎え撃つは柳生十兵衛三巌、彼は柳生但馬守宗矩の嫡子で、父の死後(石高は兄弟と分けてしまい没落した)家を継いだが、44歳の若さで死亡。彼のトレードマークと言うべき隻眼は、そうだったかどうかは不明らしい。(ここでもうひとつ、注目点が…彼は家光の小姓をしていた時期があります。しかし、行いが悪く放逐されてしまっ たが…21歳の時だってよぉ〜けどねぇ〜へへへへ!!)

やはり、小説は人数が多い分、バリエーションがあって面白い。まぁ、これをそのまま映画化するとなると、大河ドラマの様になってしまうので、結局、主な転生衆だけにしたのは、しかたがなかったのかな? (でないと「デューン・砂漠の惑星」のようになってしまったでしょう〜)衣装の方も、前作は辻村ジュザブロー氏でしたが、どうやら、今回はホリヒロシ氏らしいですね。どんな感じのものになるのか、楽しみです。

■ 唯一、許せなかったものは?
映画の内容としては、許せなかったものが一つあるんですよ。それは、天草四郎が使う妖術「忍法髪切虫」
原作の方はイメージなので、これってはっきりいえないんですが、それをイメージしながら、映画を見ると…哀しいんです。 イケてない…だが、スピルバーグじゃないが今の技術をもってすればあの妖術ぐらい表現できるんじゃないかと、密かに期待してるんですけどね。しかし、真田&ジュリーのキスシーンは萌えたよなぁ。なのに、あのシーンがなくったって、全然、ストーリー上おかしくないのよね。じゃあ、何のためにあったんだってことになる。それはやはり、このシーンの追加で潜在客の掘り起こしにかかったのかと、深読みしちゃいましたね。

■ これが、あなたの進む道?
その時に思ったのが、真田君の進む道は決まったーっ!! って感じでしたね。だって、目が変だったもの。あの手の目は絶対そうです。(ッて、何が?)あの時は、初々しいいい青年だーっ!! って思いましたが、今は「いい大人になっちゃって〜」今が熟れ時ってか? (ヨレた感じなんか時にステキですわ)一つ、山を越えたって感じで、吹っ切っちゃてますよね。最近の映画出演なんか、いいですよね。特に「陰陽師」なんかは弾けちゃった感じですし…。目なんか嬉しくて、楽しくてたまらんって感じです。のりのりでしたよ〜。この願いが叶うなら「ウォッチャー」のグリフィン(キアヌ・リーブス)役でリメイクしてくれないかなぁ?  絶対に、ハマリ役だと思うんだけどなぁ。

■ 時代物もいいですよぉ〜(目指せ!! ダークサイド)
時代物もいいでしょう〜? そこはかとなく漂う妖しい雰囲気は二重丸ですぅ。 これで興味を持たれた方は(こんなもので、もたれへんわいッ!! と思っていても…我慢してね)「魔界転生」ときましたら、次のステップとしては 「忍法八犬伝」を読みましょう。(犬塚信乃が、振袖をひらひらさせて飛び回るシーンに秒殺さッ)更なるステップは「天草騒動」です。江戸時代に書かれた実録物だが、伝奇小説だーッ!! (森宗意軒と由比正雪の出会いが、触覚に触れます)そして、最後は正統派で締めくくりましょう。池波正太郎先生の「鬼平犯科帳」です。短編小説の集合体ですので、非常に読みやすく、時代を感じさせない内容の濃さです。息抜きには山本周五郎先生の「さぶ」で泣きましょう。(すさんだ心に、涼風が吹くこと間違いなし!) これだけ読めば、もうあなたも、時代劇マニアです。ただし、正統派ではありません。あくまでも裏道です。ふふふふ…裏道もわるくないですぜぇ。(本のリストに関しては、こちらは一切の責任を負いません、あくまでも、自己責任において読んでください。 ダークサイドに落ちるのもあくまでも、自己責任です……フォースのご加護を!)

★補足 「里見八犬伝」では犬阪毛野と犬塚信乃の2人は女装します。犬阪なんて、男から結婚を迫られるくらい美形だった。美形と言えば犬塚だか、どうも記述的に彼は、上背もあるガタイの大きな男だったらしい。(かの人形劇でも、犬塚は一番の美形だったが、本当は違っていたのねぇ〜)

■ 右の画像
このコンテンツにある最上段にある画像ですが、これは当時、劇場で前売り券を買うとチケットを入れるために袋をくれる(今も、貰えますが各劇場の専用封筒のようなもの)のですが、稀に上映映画の宣伝を刷り込んだチケット袋をくれる時があります。 偶々「魔界転生」もその宣伝袋をつくっていたし、買ったときにくれたので、大事にとおておきました。
■ チケット画像(文章中頃にある画像)
チケットの半券です。半券の写真に写っているのは、辻村ジュザブロー氏制作の天草四郎の人形です。

■ 上段のチラシ画像
上段はチラシです。自分の頭を持ったジュリー(人形ですよ、勿論)と決めポーズをした柳生十兵衛のツーショット。このチラシは映画のラストにも通じているので、ネタバレぎみですわ(ごめんね)もしかしたら、劇場前売りのプレゼントとして、ポスターがあったかもしれない…。(随分前のことなので、うろ覚えだが、ポスター在庫を調べてみないとなんともいえないが…)

■ 劇場窓口のおまけ
話は横にそれちゃいますが、劇場窓口で前売り券を買うとおまけがついてくることが多かった。今は、ついてきても携帯ストラップぐらいだが、随分前のものは、とんでもないのが多かった。「マネーピット」というトム・ハンクス主演の映画(売れ始めころ)は紙で作る貯金箱。(いらんでぇ〜)「ランボー」言わずと知れたスタローンの映画は、空薬莢のペンダント。(つかわへんって…)究極はやはり「ポリスアカデミー」の紙パンツだろうか? (どうせぇっちゅうねん?!)しかし、今だ捨てられずに持っている、私も私だが…。ネタが詰まってきたら、デジカメで取って、使おうかな〜なんて、腹黒いことを考えていたりもするんですわ。もっと、へんなものもあるもの。(いやはや…)

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